【市況】前場に注目すべき3つのポイント~輸出・資源関連のショートカバー、野村評価で市場に変化も
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:輸出・資源関連のショートカバー、野村評価で市場ムードに変化も
■外資系証券の注文動向:差し引き620万株の買い越し
■前場の注目材料:ビッグデータ、医療活用へ法整備
■輸出・資源関連のショートカバー、野村評価で市場ムードに変化も
13日の日本株市場は買い先行の展開となり、日経平均は16000円回復が期待されよう。12日の米国市場はNYダウが160ドル超の上昇となった。国際通貨基金(IMF)が世界経済の見通しを引き下げたことで朝方は売られる場面もあった。しかし、産油国会合を17日に控えて、ロシアとサウジアラビアが増産凍結で合意との観測から原油相場が大幅上昇となり、株式市場も連れ高となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の16065円となり、これにさや寄せする格好から、日経平均は寄り付きで16000円を回復してくることになろう。ただし、価格帯別出来高では15900-16100円レベルで商いが積み上がっており、戻り待ちの売り圧力も警戒されるところ。
原油高や円高一服により、輸出関連や資源関連などが自律反発をみせてくる可能性が高いものの、一方で内需やディフェンシブ系には利益確定といった流れも意識される。リバランス中心により、指数はこう着といった展開になりやすい。
また、G20財務相・中央銀行総裁会議が14日から開催されるほか、17日には産油国の減産合意に向けた会合を控えているため、やはり結果を見極めたいとするムードも強い。短期筋のカバーによる商いの他は、大きなトレンドは出難い面はありそうだ。とはいえ、ショートカバーは入りやすく、輸出関連や資源関連などの自律反発を意識。
また、野村<8604>は欧米で働く社員を1千人規模で削減する方針が報じられている。欧米での事業戦略の見直しを市場が評価するようだと、相場全体のムードにも変化が表れてきそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き620万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り2020万株、買い2640万株、差し引き620万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
4月6日(水):250万株の買い越し
4月7日(木):470万株の買い越し
4月8日(金):10万株の買い越し
4月11日(月):260万株の買い越し
4月12日(火):10万株の売り越し
■前場の注目材料
・NYダウ上昇(17721.25、+164.84)
・NY原油(42.17、+1.81)増産凍結の観測
・首相、「IoT」技術でドイツと連携へ
・米アルコア、92%減益、最大2000人削減
・ビッグデータ、医療活用へ法整備
・TPP法案成立先送りへ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 3月マネーストックM3(前年比予想:+2.5%、2月:+2.5%)
・08:50 3月企業物価指数(前年比予想:-3.5%、2月:-3.4%)
・10:30 原田日銀審議委員講演(下関)
<海外>
・時間未定 中・3月輸出(前年比予想:+10.0%、2月:-25.4%)
・時間未定 中・3月輸入(前年比予想:-10.1%、2月:-13.8%)
《WA》
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