【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):村田製、デンソー、ソニー、ゆうちょ銀
村田製 <日足> 「株探」多機能チャートより
米系大手証券の電子部品セクターのリポートでは、RF部品はグローバルスマホ市場で今後も成長著しい注目分野と指摘。RFを多く用いて実現するマルチバンド対応やキャリアアグリゲーションは、2016年も幅広いブランドで対応する端末が多く発売されるとみて、RF部品の利益貢献度は村田製作所<6981>と太陽誘電<6976>が高く、その他の電子部品事業は総じて厳しいと解説。個別銘柄では、村田製作所を買い推奨、TDK<6762>と太陽誘電を売り推奨している。
■日本化薬 <4272> 1,131円 +22 円 (+2.0%) 本日終値
日本化薬<4272>が反発。仏系有力証券では、高い営業利益率に加え、キヤッシュリッチ銘柄として評価。投資家へのリターンも期待できるとみて、レーティング「買い」、目標株価1500円でカバレッジを開始している。
■ミズノ <8022> 538円 +10 円 (+1.9%) 本日終値
SMBC日興証券が24日付でミズノ <8022> の投資判断を「3(弱気)→2(中立)」に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、株価は直近までの調整により、16年3月期までの業績低迷を反映した水準にあると報告。また、17年3月期は円安部分の価格転嫁や円高による原価低減、低調だった冬物衣料販売の反動で、国内を中心に収益が改善すると予想している。なお、目標株価は540円→535円に減額した。
■デンソー <6902> 4,517円 +82 円 (+1.9%) 本日終値
デンソー<6902>が反発。同社はこの日、中国で冷凍機の開発設計、生産、販売を行うキングテック社と合弁生産会社を設立することを発表した。中国では、食の安全意識の高まりなどにより、生産地から消費地までの温度管理を向上させたコールドチェーンの充実が求められており、車載用を始めとする冷凍機市場は今後も拡大することが見込まれている。今回の合弁会社設立により、キングテック社が持つ豊富な商品ラインアップとコスト競争力に、デンソーがこれまで培った高い技術力と品質を融合することで、中国における冷凍機開発、販売を強化するとともに、食の安心安全に貢献する。また、これを足掛かりとしてグローバルにコールドチェーンビジネスの拡大を目指す。新会社は今年3月に設立、5月から冷凍機の生産を開始する予定。
■飯田GHD <3291> 2,221円 +39 円 (+1.8%) 本日終値
飯田グループホールディングス<3291>が続伸。SMBC日興証券は、同社の16年3月期第3四半期までの業績進捗と、分譲戸建市場動向や17年3月期からのIFRS適用方針等を踏まえて業績予想を見直したとのリポートをリリース。17年3月期は、IFRS適用によりのれん償却負担101億円がなくなり、消費税増税を控えて需要も伸長することで営業利益は1000億円に到達すると予想している。同証券は、目標株価を2400円から2300円へ引き下げている。新しい目標株価は、3日23日終値2165円に対する乖離率が6%超とセクター平均の18%を下回ることを踏まえ、投資評価は「1」(アウトパフォーム)から「2」(中立)へ格下げしている。
■三菱UFJ <8306> 535.7円 +7.2 円 (+1.4%) 本日終値
SMBC日興証券の銀行セクターのリポートでは、17年3月期ガイダンスは従来と異なり保守的計画が増加するリスクに注意すべきと指摘。昨年9月以降、大手行を取り巻くビジネス環境は海外預貸事業環境の大幅悪化、手数料鈍化、エネルギー関連与信リスク増加などで既に悪化基調とみて、今年1月末に導入された日銀マイナス金利政策に伴う国内NIM(ネット・インタレスト・マージン)悪化により更に追い打ちをかけつつあると解説。マイナス金利政策は「今後どの程度のペースでどの程度マイナス幅を拡大していくか」が予見し難くいことから、基本的には右肩下がりの収益目標を想定せざるを得ないとして、堅調な本業トレンドは転換する可能性が高いと予想。業種格付け「中立」を継続、個別銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の安定感に注目している。
■ソニー <6758> 2,896円 +33 円 (+1.2%) 本日終値
ソニー<6758>は堅調。同社は24日、傘下のソニー・コンピュータエンタテインメントがスマートデバイス市場向けに新たなサービス事業を展開することを目的とした新会社「フォワードワークス」を設立することを発表した。新会社ではプレイステーションで培ったゲーム制作のノウハウを活用し、スマートフォンを含めたスマートデバイス向けに最適化したゲームアプリを、日本およびアジア市場で展開する。ソニーとしてスマホゲームへ本格参入することになり、その動向が注目される。
■ゆうちょ銀行 <7182> 1,422円 +15 円 (+1.1%) 本日終値
25日朝、ゆうちょ銀 <7182> が本日公布された郵政民営化法施行令の一部を改正する政令に基づき、4月1日から通常貯金などの預入限度額を引き上げると発表したことが買い材料視された。通常貯金のほか、通常貯蓄貯金、定額貯金各種、定期貯金各種の限度額が、現在の1000万円から1300万円に引き上げられる。発表を受け、貯金限度額引き上げによる預金の流入に期待した買いが向かった。
■静岡銀行 <8355> 821円 +8 円 (+1.0%) 本日終値
静岡銀行<8355>が3日ぶりに小反発。5日移動平均線を下回って推移し、現在は前日終値813円近辺で小動き。大和証券はリポートで、17年3月期の連結純利益を前期比3%減の475億円と予想。従前は資産形成ローン等への取り組みにより、貸出金利息の増加を見込みやすいと判断していたものの、マイナス金利の導入により貸出金利息の減少は避けられないと指摘。ただ、貸出利回り低下は緩やかになるとみて、投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続。目標株価は1400円から950円へ引き下げている。
株探ニュース