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2016年03月11日16時16分

【特集】電算システム Research Memo(2):15/12期は増収減益で着地、売上高は過去最高を記録


■2015年12月期決算の概要

電算システム<3630>の2015年12月期決算は、売上高28,956百万円(前期比9.3%増)、営業利益1,042百万円(同9.7%減)、経常利益1,071百万円(同7.8%減)、当期利益660百万円(同3.6%減)と、増収減益で着地した。売上高は過去最高を記録したものの、計画に対しては1,043百万円の未達だった。利益面では情報サービスセグメントの業績が振るわなかったことが響いた。

事業セグメント別では、情報サービスセグメントは売上高15,122百万円(前期比8.6%増)、営業利益484百万円(同30.5%減)と、増収ながらも大幅減益となった。売上高は前期比では増収だったが計画対比では877百万円(5.5%)の未達となった。クラウド関連サービスやBPO事業は順調に拡大し、売上は前期比増収を確保した。利益が落ち込んだ要因はソフト開発において上期に複数の不採算案件が発生した影響が大きい。

収納代行サービスセグメントは、売上高13,834百万円(前期比10.1%増)、営業利益543百万円(同6.7%増)と増収増益となった。計画対比では売上高は166百万円(1.2%)、営業利益で1百万円強(0.2%)それぞれ未達となったが、ほぼ計画線での着地となった。同セグメントでは、前期に既存顧客の一部で合理化策が実施されたことによる影響や消費増税後の反動減の影響が一巡する一方、新規取引が順調に拡大したことが奏功した。

2015年12月期は増収減益となり、3年連続での過去最高経常利益更新とはならなかったほか、リーマンショック直後の2009年12月期を底に続いてきた連続増益も5期で途切れてしまった。前述のように2015年12月期の利益未達の主たる要因は、ソフト開発での不採算案件の影響が大きかった。この点について同社は、後述するように会計上も実体上も対策を完了している。一方、同社が注力するクラウドサービスやBPO事業、国際送金サービスなどの事業分野はおおむね順調に推移しているというのが当社の評価だ。したがって、2015年12月期の減益決算によっても、同社の中長期成長シナリオには変化はないと考えている。

ソフト開発の不採算案件に対する同社の対応状況は以下のとおりだ。不採算案件が複数発生していることを同社が認識したのは2015年12月期上半期(第2四半期)のことであり、その段階で予想される損失については会計上の処理を完了させた。不採算に至った直接的な要因は当初見積もりの過誤やソフトウェアの機能不足に伴う修正・追加作業の発生などであるが、同社はこの問題点について、管理者が個々の案件の状況をリアルタイムで把握できる体制の一層の強化を図ったとしている。弊社では、SI・ソフト開発への需要そのものは活発な状況が続いており、無理な受注などの背景はないと考えている。同社の説明とその対応には説得力があるとの印象を持っているが、この点は今後も注意深く見守っていきたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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