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【特集】「桜」の季節迫る、花開く関連株 <株探トップ特集>

桜が満開の横浜ベイホテル東急

 ― 開花は東京から、花見需要を追う ―

 今年も桜の開花シーズンが間近に迫ってきた。例年、春の訪れとともに気候が温暖になる時期は、花見の名所などで消費が盛り上がる。さらに開花シーズンに向けて多くの外国人観光客も日本に訪れることが予想される。桜の名所といわれる行楽地を沿線に持つ企業を中心に、関連銘柄はシーズンストックとして注目しておきたい。

●全国に先駆けて東京から開花

 2月18日にWNIウェザ <4825> が2016年の全国700カ所の桜の名所やエリアごとの桜開花傾向を発表している。これによると今シーズンは春の気温が特に高いと予想される東日本で平年並から早めに開花する見込みで、3月21日頃には2008年以来8年ぶりに全国に先駆けて東京からソメイヨシノの開花が始まると予想。西日本では春の気温は平年よりやや高くなる見込みだが、暖冬の影響で休眠打破が不十分といわれ、平年並からやや遅めの開花で、大阪市で3月27日~31日頃。また、北日本は気温が平年並~やや高めと予想されるため、開花は平年並から早めとなるとし、札幌市では4月末から開花すると予想している。開花時期は気温や地域により異なるが、東日本を皮切りに3月下旬以降、桜の開花へ向けた観光需要が活発化しそうだ。

●ビール各社中心に花見需要

 花見で必要不可欠な製品といえばビールや日本酒などのアルコール飲料やおつまみ。ビール大手ではサッポロHD <2501> が「サッポロ 極ZERO桜デザイン缶」と「サッポロ 麦とホップ The gold桜デザイン缶」を、キリンHD <2503> は春らしい爽やかなデザインの「一番搾り 春爛漫デザインパッケージ」をそれぞれ2月23日から発売。アサヒ <2502> も桜デザインの「アサヒスーパードライ スペシャルパッケージ」を2月2日から発売した。酒造会社では宝HLD <2531> 、オエノンHD <2533> 、JFLA <2538> [東証2]、おつまみでは亀田製菓 <2220> 、なとり <2922> に花見需要が期待される。

●京阪電は京都のホテルの宿泊増に期待

 開花時期には桜の名所などでホテルや鉄道各社への観光需要も期待される。先の第3四半期決算では鉄道各社の観光地での運賃収入に加えて、系列のホテルが外国人観光客を中心とする宿泊増で好決算となった。関西では京阪電 <9045> が活況を呈するユニバーサル・スタジオ・ジャパンに隣接する「ホテル京阪ユニバーサル・タワー」や「ホテル京阪ユニバーサル・シティ」が引き続き好調に推移しているが、開花期には桜の名所を数多く有する京都で「ホテル京阪京都」や「京都センチュリーホテル」などでの宿泊増が期待される。

●東急は東急ホテルズで桜効果、“神田川沿いの桜並木”で藤田観

 また、関東では東急 <9005> 傘下である東急ホテルズの「横浜ベイホテル東急」でさくら関連フェアを開催。JR桜木町駅からホテルへ続く桜並木は「さくら通り」と名づけられるほどの名所であることから、「春休みの時期を利用してツアー会社のパッケージツアーを含めて今年も多くの宿泊が見込まれる」(広報部)とし、これに因んで“さくら”をテーマにしたレストランメニューや宿泊プランを提案している。藤田観 <9722> では都内屈指の“神田川沿いの桜並木”沿いに立地するホテル椿山荘東京で2月27日から4月10日まで、桜の季節に合わせたイベント、レストラン、宿泊プランを展開している。


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