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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は114円前後で推移か、米利上げペース鈍化の思惑、ドルは上げ渋る可能性


16日のドル・円は、東京市場では114円29銭から114円87銭で推移。欧米市場でドルは一時113円60銭まで下落し、114円09銭でこの日の取引を終えた。

本日17日のドル・円は114円前後で推移か。米利上げペース鈍化の思惑は後退していないことから、日経平均株価が続伸してもドルはやや上げ渋る可能性がある。

16日の欧米市場では原油先物の反落を嫌気したドル売り・円買いが観測された。報道によると、サウジアラビア、ロシア、カタール、ベネズエラは16日、他の主要産油国が追随することが条件に原油生産を1月の水準で凍結することに合意した。1月の生産水準は過去最高に近い。サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は「原油市場の改善に向けた十分な措置であり、今後数カ月以内に新たな市場安定化策を検討する可能性がある」との見方を示した。

合意内容が伝えられた直後、NY原油先物は一時31ドル台に急反発したが、イランが含まれていないことや他の産油国が合意できる条件ではないとの見方が広がり、原油先物はNY市場で一時29ドルを下回る場面があった。

市場関係者の間では、大幅な減産や需要増加などの条件が揃わない場合、WTIなどの原油価格は現在の水準を大幅に上回ることは難しいとの見方で一致している。

原油価格の動向は物価見通しや需要などに大きな影響を与えることから、米利上げペースを左右する一因となる。原油価格の先高観が後退した場合、インフレ進行の思惑は後退するとみられており、米国の利上げは年内1回にとどまる可能性があるとの声が聞かれている。

《SY》

 提供:フィスコ

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