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【市況】<株式トピックス>=日経平均株価1069円高も買い戻しが主役

 週明け15日の東京株式市場は、前週の3日間(9日、10日、12日)の合計で2000円を超える日経平均株価の大幅な下落の反動もあって買い戻しが加速した。日経平均は、今年最大の上げ幅となる1000円を超える上昇をみせ、一気に1万6000円台を回復した。終値は、前週末比1069円97銭高の1万6022円58銭と急反騰した。

 世界同時株安に一応の歯止めがかかったのは、ドイツ銀行が12日、自らが発行した約6000億円規模の債券を買い戻すと発表したことで、これにより海外市場での金融機関を巡る信用不安がひとまず後退したことが、前週末の米株式相場の6営業日ぶりの大幅反発にもつながった。

 また、外国為替市場では、1ドル=113円90銭台と、前週末に比べて大幅な円安・ドル高での推移となったことも追い風となった。さらに、懸念された春節明けの中国・上海株式市場は下落してスタートしたものの、徐々に下げ幅を縮小する推移となり、投資家心理の改善に寄与した。

 ただ、市場関係者からは「きょうの急騰劇は、これまで仕掛け的に売り姿勢を強めてきた海外のヘッジファンドやCTA(商品投資顧問業者)などからの買い戻しが主役といえる。国内の個人投資家や機関投資家からの、値ごろ感からの買いは限定的」との見方が出ていた。したがって、“目先的な底打ち”との見方はあるものの、本格反騰に向けては不透明感が残りそうだ。(冨田康夫)


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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