【市況】21日の米国市場ダイジェスト:ダウは115ドル高、ドラギECB総裁の発言を好感
■NY株式:ダウは115ドル高、ドラギECB総裁の発言を好感
NYダウ ナスダック
終値 :15882.68 終値 :4472.06
前日比:+115.94 前日比:+0.37
始値 :15768.87 始値 :4480.70
高値 :16038.59 高値 :4537.15
安値 :15704.66 安値 :4432.02
21日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は115.94ドル高の15882.68、ナスダックは0.37ポイント高の4472.06で取引を終了した。欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁の金融緩和策に関する発言を受けて欧州株が全面高となり、米国株にも買いが広がった。原油相場が大幅な回復に転じたほか、短期的には底打ちとの見方も広がり堅調推移となった。セクター別では、エネルギーや耐久消費財・アパレルが上昇する一方で銀行や各種金融が下落した。
通信会社のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)は決算内容が好感され、上昇。メディアのバイアコム(VIA)は会長及びCEOの給与削減を発表し、堅調推移。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)はカーシェアリング市場への参入を発表し、買われた。一方で、保険のトラベラーズ(TRV)は決算内容が嫌気され、下落した。
マーケット終了後にコーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)が発表した10-12月期決算は、一株利益は予想を上振れたものの、売上高は下振れた。時間外取引で下落して推移している。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は117円73銭、ドラギECB総裁の追加緩和示唆でリスクオン
21日のニューヨーク外為市場でドル・円は、116円86銭から117円81銭へ上昇し117円73銭で引けた。ドラギECB総裁が追加緩和の可能性を示唆したことや原油価格の反発を好感したリスク選好の円売り、日本銀行の追加緩和観測に伴う円売りが再燃したほか、米国債券利回り上昇に伴うドル買いが再燃した。
ユーロ・ドルは、1.0921ドルから1.0776ドルへ下落し、1.0875ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で市場の予想通り政策金利を据え置いたがその後の会見でドラギ総裁が金融市場の混乱や新興諸国の景気鈍化で回復が抑制、インフレ見通しも著しく低下したとの見方から、「3月に政策姿勢を再検討する必要性がある」と追加緩和を示唆したためユーロ売りが加速した。ユーロ・円は、126円17銭へ下落後、128円18銭へ上昇。ポンド・ドルは、1.4080ドルへ下落後、1.4249ドルまで上昇した。ドル・スイスは、1.0034フランから1.0147フランへ上昇。欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測が強まったことに連れて国立銀行によるフラン高是正介入への警戒感が強まった。
■NY原油:反発で29.53ドル、EIA在庫増は想定内の規模との見方から買い転換
NY原油は反発(NYMEX原油3月限終値:29.53↑1.18)。この日から取引の中心となった3月限は、27.93ドルから30.25ドルまで上昇した。先ず、前日発表の全米石油協会(API)の週間統計で、国内全体の原油在庫が大幅に増加したこと。また、ドラギECB総裁の追加緩和示唆でユーロ安・ドル高になったことで、原油はいったん売りが先行した。
しかし、その後発表の米エネルギー情報局(EIA)の週報(週次石油在庫統計)で、国内在庫は増加もAPI統計を下回る規模にとどまったことが注目され、原油は買い戻しに転換。そこからは欧米株高を好感し、景気持ち直しによる需要回復期待などから、買いが強まった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 13.35ドル -0.355ドル(-2.59%)
モルガン・スタンレー(MS) 24.78ドル -0.460ドル(-1.82%)
ゴールドマン・サックス(GS)151.58ドル -2.170ドル(-1.41%)
インテル(INTC) 29.66ドル +0.070ドル(+0.24%)
アップル(AAPL) 96.30ドル -0.490ドル(-0.51%)
アルファベット(GOOG) 726.67ドル +8.110ドル(+1.13%)
フェイスブック(FB) 94.16ドル -0.190ドル(-0.20%)
キャタピラー(CAT) 59.69ドル +0.880ドル(+1.50%)
アルコア(AA) 7.09ドル +0.350ドル(+5.19%)
ウォルマート(WMT) 61.85ドル +1.010ドル(+1.66%)
スプリント(S) 2.51ドル +0.060ドル(+2.45%)
《NO》
提供:フィスコ