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【市況】8日の中国本土市場概況:上海総合2.0%高と反発、資源・素材株の上げ目立つ


8日の中国本土マーケットは値上がり。主要指標の上海総合指数は前日比61.41ポイント(1.97%)高の3186.41ポイントと急反発した。上海A株指数も上昇し、64.23ポイント(1.96%)高の3334.93ポイントで引けている。外貨建てB株相場も急伸。上海B株指数が8.67ポイント(2.29%)高の387.48ポイント、深センB株指数が31.16ポイント(2.55%)高の1250.89ポイントで終えた。

元安不安の後退で、投資家のセンチメントが上向く。中国人民銀行(中央銀行)が朝方、人民元の対ドル基準値を9日ぶりに元高方向へ設定したことが買い安心感を誘った。国内景気の先行き不安が強まっていることを受け、「追加の金融緩和が近く打ち出される」との観測も根強い。上海総合指数は7日の急落(7.04%安)で、約3カ月ぶりの安値を付けていただけに、値ごろ感も着目されている。株価の急落時に取引を停止するサーキットブレーカー制度について、中国当局が「一時停止」を決めたことも朗報(8日付で実施)。同制度は相場安定を目的としていたものの、投資家が売りたいときに売れなくなるとして、逆にパニック売りを誘発する要因になっていた。

大幅高でスタートした後(上海総合指数の寄り付きは2.23%高)、戻り待ちの売りに押されマイナス圏に沈む場面がみられたものの(2.18%安)、再び買い戻しの勢いが強まった。政府系ファンドが大型株に買いを入れている??との観測が流れるなか、指数の上昇率は一時3%を超えている。

業種別では、資源・素材株の上げが目立つ。前日にストップ安した鉄鋼大手の宝山鋼鉄(600019/SH)が値幅制限いっぱいまで上昇し、石炭大手の中国神華能源(601088/SH)も9.7%高で引けた。中国の李克強首相はこのほど、鉄鋼・石炭の両業界が直面する過剰生産問題について言及し、向こう3年内の解消を目指す方針を明らかにしている。証券株も急伸。大手の中信証券(600030/SH)が3.0%高と値を上げた。発電や水道の公益株、インフラ関連株、運輸株、バイオ医薬関連株、ITハイテク関連株なども物色されている。


【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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