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【経済】直撃Q&A 「郵政IPO」(2) 清水三津雄氏に聞きました!

清水三津雄氏
●清水三津雄氏 (日本アジア証券・エクイティ・ストラテジスト)

 郵政グループ3社が4日、東京証券取引所に株式上場を果たした。日本郵政 <6178> とゆうちょ銀 <7182> 、かんぽ生命 <7181> の初値は公開価格に対し大幅に上昇する好調なスタートを切った。この郵政3社のデビューを株式市場関係者はどう評価しているのか。また、郵政グループが抱える課題とは何か。日本アジア証券・エクイティ・ストラテジストの清水三津雄氏に聞いた。


Q1 郵政3社の初値をどう評価するか?

 かんぽ生命が初値をつけた後、ストップ高に買われるなど、予想以上に好調だった。割安感から人気に注目した個人投資家や一部ディーラーなどからの買いが入ったのだろう。郵政3社のIPOは投資家層の拡大に寄与したと思う。この株価水準での値動きがしばらく続くのなら、市場全体にも好影響を与えるだろう。

Q2 今後、予想される当面の株価展開は?

 今後はTOPIXへの組み入れなどの指数イベントも予想され、需給の良さが株価上昇要因となっている。機関投資家からは成長性の乏しさが指摘されているが、どこかのタイミングでは買いに入るだろう。ただ、バリュエーション面では徐々に割安さは薄れている。一本調子の上昇はないとみている。

Q3 これからの郵政3社の課題は?

 当面は経営面での自由は限られるが、将来的には保有土地の有効活用や、全国津々浦々に拠点を構える郵便局の活用などのポテンシャルを、どう表面化させるかが課題となるだろう。IPOの形態は郵政3社より日本郵政1社とした方が、投資家にとっても分かりやすかったと思う。


<プロフィール>

(しみず・みつお)1987年コスモ証券(現、岩井コスモ証券)入社。リテール・ホールセール営業、国内外の株式ディーラー・トレーダーを歴任し、投資調査部副部長。2014年11月日本アジア証券入社、現職。歯切れの良さと分かりやすい説明に加え、ピンポイントの銘柄分析に定評がある。「ラジオNIKKEI」「日経CNBC」「ストックボイス」にレギュラー出演。


  直撃Q&A 「郵政IPO」(1) 秋野充成氏編から続く
  直撃Q&A 「郵政IPO」(3) 植木靖男氏編に続く
  直撃Q&A 「郵政IPO」特集ページ

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