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【経済】NYの視点:ECB定例理事会控えユーロの上昇は限定的に


10月末に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えたブラックアウト期間に米連邦準備制度理事会(FRB)が入るため、今週後半から関係者の講演は予定されていない。一方、今週後半に欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を控えて、外為市場ではドルからユーロに焦点が移行する。欧州中央銀行(ECB)は理事会で、政策金利を過去最低に据え置く見込み。

理事会後のドラギECB総裁の会見では、ECBの経済やインフレ見通しに加え、総裁が量的緩和(QE)の拡大を示唆するかどうかにも注目が集まる。また、ECBメンバーは、順調な回復を損なう可能性があるユーロ高を避けたい。このため、総裁が、ユーロ安誘導発言を行う可能性も除外できない。欧州経済はECBによる量的緩和(QE)が奏功し、債務危機以来、回復基調にある。米国の格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はユーロ圏の経済が向かい風にもかかわらず順調な回復の軌道上にあると楽観的な見解を示した。ドラギ総裁も現時点で、量的緩和(QE)の拡大を協議するのは「時期尚早」との見方を度々示している。しかし、中国のエクスポージャーが多い欧州の経済は、中国経済の鈍化がひびき回復が遅れるとの懸念も少なくない。これに伴い量的緩和(QE)の拡大観測も根強く、ユーロの上値を抑制すると考えられる。

《NO》

 提供:フィスコ

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