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【特集】太田千尋【日本株2】秋の相場観特集_04 /下げ過ぎ修正で1万9500円へ強調展開

太田千尋氏
SMBC日興証券 投資情報部部長 太田千尋氏

 東京株式市場は、足もとの不安材料を織り込みながら徐々に底値を固め、12月にかけ日経平均1万9500円を上限とする強調展開を想定している。中国景気減速に対する懸念が重荷となっているが、過度な不安心理によるやや行き過ぎた下落で、目先はその下げ過ぎた分の修正局面が訪れる可能性が高い。

 10月下旬からは3月期決算企業の第2四半期決算発表が本格化することで、必然的にマーケットの視線が向くことになる。企業側にすれば現在の外部環境を勘案し、通期見通しについては総じて慎重な構えを崩さないであろうが、それでも第2四半期時点では相応の利益水準を確保しての着地が見込まれる。その際、足もとの実態面の良さを冷静に認識できるくらいまで、現在の市場のセンチメントは回復しているとみられることから、株価にはポジティブに作用するとみている。

 物色対象として注目されるセクターとしては、グローバル経済の不透明感が拭い切れない現状にあって、やはり内需優位の構図は揺るがないだろう。国策の追い風や構造的な収益改善が進む建設セクターに注目。また、マイナンバー制度のスタートとも絡み、情報システム構築を手掛ける企業群にも一段の上値余地がありそうだ。中小型株ではスマートフォン向けゲームなどコンテンツ開発や配信を手掛ける企業にも見直し余地がある。このほか、中国リスクの余波で売り込まれた百貨店やドラッグストアなど、インバウンド関連株の一角にも仕切り直しの動きが期待できる。

<プロフィール>

1985年日興証券入社。投資情報部、金融法人営業部、日興ソロモン・スミス・バーニー証券(現シティグループ証券)出向(リサーチ部門)、エクイティマーケティング部、株式アドバイスセンター、機関投資家営業部を経て、2013年10月より現職。日本証券アナリスト協会検定会員。

編集企画:株経通信(株式会社みんかぶ)   【秋の相場観】特集より

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