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【市況】米利上げ再開でショック安なら買いの好機【クロージング】


11日の日経平均は小幅に続落。35.40円安の18264.22円(出来高概算28億1000万株)で取引を終えた。先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)となるなか、SQ試算値は18119.49円だった。SQに絡んだ売買は買い越しと観測されていたが、ファーストリテ<9983>など大型株の一部にまとまった売りが出ていた影響から、SQ値は下で始まっている。もっとも、結果的には日経平均は寄り付き直後に18124.35円まで下げ幅を拡大させたが、SQ値がサポートとして機能した格好。その後はファーストリテの切り返しもあって、プラス圏を回復する局面もみられた。

セクターでは小売や水産農林、不動産、その他金融、証券、サービス、銀行、陸運などが強い値動きだった。週前半には内需系が一斉に売り込まれる局面もあったが、再び買い直される形となっている。日経平均はマイナスではあるが、東証1部の騰落銘柄は値上がり数が6割を占めている。規模別指数は大型株指数のみがマイナスだった。そのため、中身としては、自律反発を意識させる値動きである。

週末には中国の経済指標の発表が予定されており、来週には連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている。外部環境等からみれば、利上げ開始時期は先延ばしがコンセンサスとも考えられる。しかし、米国の利上げ懸念という不透明要因を先送りしないという選択肢もあるため、利上げ再開からアク抜けに向かう展開を想定しておきたい。

これにより、投資主体別売買動向で大幅な売り越しが話題となっていた、海外勢の基調に変化が見られる可能性。連鎖的に売り込まれていた中小型株や低位材料株といった個人主体の銘柄については、いち早くリバウンドが期待されるところである。

《AK》

 提供:フィスコ

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