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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:アベノミクス第2幕、米FOMC、gumi上場


■株式相場見通し

予想レンジ:上限17700-下限16700円

来週は、やや波乱含みの相場展開になりそうだ。12日の米国市場では原油相場の急落が嫌気され、NYダウは300ドルを超える下落となった。幻のSQ値を割り込み、一気に市場心理が弱気に傾きやすい。また、14日の衆院選投開票の結果を受けての相場展開になる。自民圧勝は織り込み済みとなり、材料出尽くしを警戒する向きが大勢だ。

一方で、長期安定政権との見方やアベノミクス第2幕への思惑などから、政策関連への物色が強まる可能性はある。カジノ法案など先送りとなっている法案が、自民圧勝によって次期国会で成立する可能性なども意識されやすいところか。経済対策への思惑から、社会インフラ関連などへの政策に関連する分野への物色が強まろう。

先物・オプションSQを通過したことにより、海外勢などメジャー処はクリスマス休暇に入る。商いが細りやすいなか、短期筋の売買で振れやすい需給状況にも。自民圧勝は織り込み済みとはいえ、長期安定政権を背景に改めて資金が向かいやすいとみておきたい。市場が混乱のなか、先物主導によるインデックス売りの影響を受けやすいだろうが、足元でのリスクオフの流れは、年末ラリーに向けた中小型株の仕込みの好機に。また、IPOラッシュとなり、14社の上場が予定されている。個人の活発な売買が予想されるが、中でも注目度が高いのはgumi辺りか。

■為替市場見通し

来週のドル・円は、14日の衆議院選挙、16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明、17日のギリシャ議会での大統領選出、などを見極める展開となる。衆議院選挙での与党圧勝の可能性があることや年末に向けた米国企業の利益送金によるドル買いが増えることでドルは下げ渋る展開が予想される。ただし、クリスマス前に海外勢が円売り持ちポジションの解消を進めるとの見方もあり、ドル大幅反発の可能性は低いとみられる。

衆議院選挙では、与党圧勝が予想されていることで、「噂で仕掛けて、事実で手仕舞え」の相場格言通りに、円売り持ちポジションの手仕舞いの可能性に警戒することになる。与党が参議院で否決された法案を再可決出来る317議席、あるいは絶対安定多数の266議席以上を確保した場合、アベノミクスが信認されたことで、安倍トレード(日本株買い・円売り)が継続することが予想される。16-17日のFOMCでは、異例な低金利の継続期間「相当な期間」が削除されるか否かに注目することになる。

■来週の注目スケジュール

12月15日(月):日銀短観、米鉱工業生産指数、テクノプロHD上場など
12月16日(火):米FOMC、中HSBC製造業PMI、独製造業PMI、SFP、アトラ、U-NEXT、メディカル・データ・ビジョン、マークラインズ上場など
12月17日(水):貿易収支、ギリシャ議会、フルッタフルッタ、竹本容器、今村証券上場など
12月18日(木):日銀金融会合、欧首脳会議、アドベンチャー、大冷、gumi上場など
12月19日(金):独GfK消費者信頼感指数、サイジニア、メタウォーター上場など

《TM》

 提供:フィスコ

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