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【市況】株価指数先物【寄り前】 自律反発狙いのロングが優勢


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 39300 +320 (+0.82%)
TOPIX先物 2718.0 +12.0 (+0.44%)
シカゴ日経平均先物 39335 +355
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。注目されていた3月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比30万3000人増と予想(20万人増程度)を大きく上回り、失業率は3.8%と2月(3.9%)から低下した。年内の米利下げ開始が後ずれするとの見方につながった。ただし、NYダウは前日までの4日続落で1200ドルほど下げていたこともあり、アク抜け感から買い戻しの動きとなった。S&P500業種別指数は小売、メディア、半導体・同製造装置が上昇した一方で、自動車・同部品、電気通信サービス、食品・飲料・タバコが下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比355円高の3万9335円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の3万9050円で始まり、その後は3万8990円~3万9100円辺りの狭いレンジで推移。米国市場の取引開始直前に3万8910円と下落に転じる場面も見られたが、取引開始後には3万9060円~3万9200円辺りの推移が続き、中盤にかけて一時3万9400円まで買われた。終盤は3万9220円~3万9350円処で保ち合い、3万9300円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。5日の日経225先物は底堅さを見せていた25日移動平均線を明確に割り込み、一時3万8780円まで急落し、ボリンジャーバンドの-1σを下回る場面も見られた。いったんは自律反発狙いのロングが入りやすい水準まで下げたこともあり、米国市場の上昇を受けたリバウンドが期待されよう。

 ただし、25日線が位置する3万9610円辺りが抵抗線として意識されやすく、買い一巡後に戻りの鈍さがみられるようだと、戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。-1σと25日線水準でのレンジ推移になりやすく、オプション権利行使価格の3万8875円から3万9625円のレンジを想定する。-1σが支持線として機能すると考えられるため、買い一巡後に3万9000円に接近する局面では、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。

 先週は新年度入りで国内機関投資家による利益確定といった益出しの動きが観測されていたが、週末の急落でピークは通過したとみられている。また、今後は決算シーズンに入ってくるため、業績面に着目したトレードが中心になりやすく、全体としては落ち着きをみせてくることが期待される。

 5日のVIX指数は16.03(前日は16.35)に低下した。直近の戻り高値水準のほか、+3σを捉えてきたこともあり、リバランスの動きが入りやすいと考えられる。ただし、中東情勢を巡る地政学リスクの高まりを背景にNY原油先物相場の上昇基調が継続しているため、リスク選好には向かいづらい面はある。

 なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.40倍(前日は14.57倍)に低下した。これにより、-1σと25日線との保ち合いを下放れ、一気に75日線水準まで下げてきた。-2σを割り込み、-3σまで下げたことから、リバランス狙いのNTロングが入りやすくなる可能性がありそうだ。

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