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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):JFE、丸紅、INPEX

JFE <日足> 「株探」多機能チャートより
■JFEホールディングス <5411>  2,480.5円  +20.5 円 (+0.8%)  本日終値
 JFEホールディングス<5411>が後場プラス圏に浮上。傘下のJFEスチールはきょう、デロイト トーマツ サイバー(DTCY、東京都千代田区)とサイバーセキュリティーに関する合弁会社「JFEサイバーセキュリティ&ソリューションズ」を設立したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。新会社の出資比率はJFEスチールが90%、DTCYが10%となる予定。DTCYのセキュリティー領域に関わる最先端のサービスや人材育成のノウハウの実践を通じ、JFEグループにおけるセキュリティー人材の獲得・育成、及びセキュリティー監視などの体制を確立し、JFEグループ傘下の約300社を対象としたサプライチェーン全体のセキュリティーをより一層強化するとしている。

■丸紅 <8002>  2,608円  +7 円 (+0.3%)  本日終値
 丸紅<8002>は全般安のなかしっかり。この日の午前中、インドネシア国営石油・ガス会社のプルタミナ社や双日<2768>などと共同で進めてきたジャワ 1 ガス焚き火力発電プロジェクトについて、3月29日に商業運転を開始したと発表しており、好材料視された。同プロジェクトは、インドネシア・ジャワ島において発電容量1760メガワットの大型ガス焚き火力発電所と、浮体式LNG 貯蔵・再ガス化設備(FSRU)を建設し、25年間にわたりそれらを一体で保守・運転し、インドネシア国営電力会社PLNに対して売電する、同国初の本格的な大型「Gas-to-Power」案件。発電施設とガス関連施設を一体として開発するGas-to-Powerとしてはアジア初のプロジェクトで、約430万世帯の電力需要を賄う見込みとしている。

■トランザクション <7818>  2,161円  +4 円 (+0.2%)  本日終値
 トランザクション<7818>が反発。4日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(23年9月~24年2月)連結業績について、売上高が従来予想の122億7800万円から127億5900万円(前年同期比13.1%増)へ、営業利益が25億7700万円から26億8700万円(同15.7%増)へ、純利益が17億3200万円から18億9200万円(同21.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。社会環境や消費者動向の変化をタイムリーに捉えたことや、中期経営計画において掲げた5つの重点戦略の優先順位を見直し、「eコマースの強化」を柱とした戦略を推し進めたことが奏功し、第1四半期の勢いを維持したことが売上高・利益を押し上げた。また、販管費の計画的支出に取り組んだことも寄与した。

■INPEX <1605>  2,470円  +0.5 円 (+0.0%)  本日終値
 石油関連株が連日高い。INPEX<1605>は4日続伸で15年7カ月ぶりの高値圏に上昇。また、ENEOSホールディングス<5020>も4日続伸している。4日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比1.16ドル高の1バレル=86.59ドルと上昇。一時87.22ドルと昨年10月下旬以来の水準に値を上げた。1日にイランの在シリア大使館周辺がイスラエルによる空爆を受けたことに対し、イランが対抗措置を示唆しており、中東を巡り地政学リスクが高まるなか、原油価格が上昇。これを受け、INPEXなど石油関連株への買いが膨らんだ。

■ダイセキ <9793>  3,415円  -265 円 (-7.2%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 ダイセキ<9793>は大幅安で年初来安値更新。4日取引終了後に25年2月期連結業績予想を発表。売上高を前期比5.2%減の656億円、営業利益を同5.5%減の140億円としており、これを嫌気した売りが出た。子会社において前期にあった大型案件の反動減や大規模修繕による減益を見込んでおり、これが全体を押し下げる見通し。配当予想は前期比同額の66円とした。同時に発表した24年2月期決算は、売上高が前の期比18.1%増の692億1600万円、営業利益が同16.5%増の148億1400万円だった。あわせて取得上限50万株(自己株式を除く発行済み株数の1.02%)、または20億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は4月5日から7月12日まで。

■OSG <6136>  2,035.5円  -139.5 円 (-6.4%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 OSG<6136>が反落。同社は4日取引終了後、24年11月期第1四半期(23年12月~24年2月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比9.1%減の41億200万円となり、上半期計画105億円に対する進捗率が39.1%にとどまったことがネガティブ視されたようだ。欧米の航空機産業が牽引するかたちで売上高は同7.3%増の367億1700万円となったが、国内で在庫調整が続いたことが利益面に影響した。なお、上半期及び通期の業績予想については従来計画を据え置いている。

■HOYA <7741>  17,425円  -1,065 円 (-5.8%)  本日終値
 HOYA<7741>が大幅反落した。4日の取引終了後、同社グループ本社と複数の事業部で発生したシステム障害の同日時点での状況について公表した。同社は3月30日未明にシステム障害が発生したと1日に発表し、早期復旧に取り組むとしていたが、4日時点で複数の製品について生産工場内のシステムや受注システムが停止している状況だと明らかにした。また、機密情報や個人情報の外部流出の可能性については現在、調査を進めているとし、「解析には相当の日数を要する見込み」としている。眼鏡チェーン店ではHOYAのレンズが入荷できず、販売活動に支障が出ているとも伝わっている。システム障害の長期化による事業活動の停滞と、業績への悪影響を警戒した売りが膨らんだようだ。HOYAは業績への影響について、現時点では不明だとしている。

■東京エレクトロン <8035>  37,270円  -2,210 円 (-5.6%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体主力株が総じて売りに押される展開。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>など半導体大手が売られ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%安と大きく水準を切り下げた。足もとで米長期金利は低下しているものの、原油市況高などでインフレ警戒感が強まるなか、FRBによる早期利下げ期待が剥落しており、半導体セクターをはじめとするハイテク系グロース株には逆風が強まった。これを受け、東京市場でも売買代金上位の半導体製造装置大手は買いが手控えられている。なお、ディスコ<6146>は前日引け後に24年1~3月期の売上高(速報値)を発表し、前年同期比30%増、前四半期比で32%増と好調を極めたが、きょうは全般地合い悪に流されている。

■日経レバ <1570>  28,775円  -1,225 円 (-4.1%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は急落。前日の米国株市場ではミネアポリス連銀のカシュカリ総裁のタカ派発言を受け、ハイテク株や景気敏感株を中心に幅広く売りが広がり、NYダウは約1年ぶりの下げ幅となる500ドル超の下落をみせた。これを受けて東京市場でもリスクオフの流れが一気に強まった。日本時間今晩に3月の米雇用統計発表を控えており、この結果を見極めたいとの思惑も買い手控え要因となっている。

■不二越 <6474>  3,375円  -120 円 (-3.4%)  本日終値
 不二越<6474>が冴えない。4日の取引終了後、24年11月期第1四半期(23年12月~24年2月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比9.9%減の593億3800万円、最終利益は同83.9%減の3億5600万円となった。各利益の中間期・通期計画に対する進捗率も低調で、業況を嫌気した売りが優勢となった。機械工具事業では中国経済の減速により工具やロボットの需要が落ち込んだ。建設機械分野での生産調整の影響で、中国と欧州で油圧機器の需要が減少したことも響いた。


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