トランスジェニックグループ <
2342> [東証G] が6月13日大引け後(15:45)に業績修正を発表。25年3月期の連結最終損益を従来予想の2.1億円の赤字→10.8億円の赤字(前の期は400万円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。
会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終損益も従来予想の0.2億円の赤字→9億円の赤字(前年同期は0.4億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する計算になる。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
1.特別損失等の計上について(1)固定資産の減損損失について主として、子会社である株式会社トランスジェニック(以下、「トランスジェニック」といいます。)の一部設備について、当初想定していた収益が見込めなくなったことから、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき固定資産の減損処理を行い、減損損失228百万円を特別損失として計上いたしました。(2)のれん償却額
»続く
について「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第7号 2022年10月28日)第32項の規定に基づき、子会社である株式会社MASCののれんを償却したことにより、のれん償却額51百万円を特別損失として計上いたしました。(3)損失補償金について2025年5月12日付「2025年3月期決算発表の延期に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、トランスジェニック磐田研究所において、一部の職員による受託試験の試験データに係る不正が判明したため、監査法人との協議を行いながら外部の専門家(弁護士)による調査及び検証作業を行ってまいりました。当該「お知らせ」では、不正のあった試験に関して『対象となった試験に係る契約金額は全体で約2億円弱程度であり、内、問題となっている分析に係る契約金額はその4分の1程度となっております。』と記載しておりましたが、調査及び検証を行った結果、現時点における本件不正による損失の見積額について、特段不合理な点はないとの評価を受けております。このため、今回の調査・検証結果を踏まえ、補償及び再試験費用等の今後の発生見積額38百万円を特別損失として計上することといたしました。なお、本件不正の概要及び再発防止策につきましては、2025年6月20日の開示を予定しております。(4)繰延税金資産の取り崩しについて2025年3月期及び今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を取り崩して税金費用として法人税等調整額359百万円を計上いたしました。2.通期連結業績予想の修正について修正の理由(売上高及び営業利益)創薬支援事業につきましては、トランスジェニックにおいて、中期発がん性試験などの高付加価値な新規サービスの受注は増加いたしましたが来期完了予定の試験が想定より多く、また、当期完了予定であった試験の一部が来期の完了予定となりました。さらに、子会社株式会社安評センターとの合併による経営統合を行い事業運営の見直しを行ってまいりましたが、事業運営の合理化に見込まれる費用60百万円を受注損失引当金として計上いたしました。このため、当期の売上高は前回発表予想を103百万円下回る1,896百万円となる見込みとなり、営業利益も前回発表予想を208百万円下回る488百万円の損失となる見込みとなりました。投資・コンサルティング事業につきましては、輸入販売やEコマースを営む業態の子会社は、新規先の開拓や価格転嫁が奏功したため、当期の売上高は概ね前回発表予想を615百万円上回る11,115百万円となり、営業利益も前回発表予想を68百万円上回る438百万円となる見込みとなりました。(※)各セグメントに配分されない費用等の調整額を含まないセグメント利益であります。以上の結果、連結売上高は前回発表予想を505百万円上回る13,005百万円となる見込みとなりましたが、連結営業利益につきましては前回発表予想を149百万円下回る△259百万円となる見込みとなりました。(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)連結経常利益につきましては、上記の影響により前回発表予想を139百万円下回る△319百万円となる見込みとなりました。また、上記の特別損失及び税金費用を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前回発表予想を879百万円下回る△1,089百万円となる見込みとなりました。3.通期個別業績の前期実績との差異について差異の理由当事業年度は、子会社からの配当収入等の営業収入(売上高)が前期比で減少し、営業利益及び経常利益につきましても同様に減少いたしました。また、当期純利益につきましては、前事業年度は関係会社株式評価損を特別損失として737百万円計上いたしましたが、当事業年度は関係会社株式評価損を91百万円計上したほか、本日公表いたしました「連結子会社に対する債権放棄に関するお知らせ」のとおり、子会社であるトランスジェニックに対して貸付金の一部である1,000百万円の債権放棄を決議したため、同額の貸倒引当金繰入額を特別損失として計上いたしました。これらにより、前事業年度の実績値との間に差異が生じております。
業績予想の修正
| 決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
| 旧 24.10-03 |
6,189 |
0 |
-24 |
-28 |
-1.68 |
0 |
24/11/12 |
| 新 24.10-03 |
6,694 |
-149 |
-163 |
-907 |
-54.56 |
0 |
25/06/13 |
| 修正率 |
+8.2 |
- |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
| 決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
| 旧 2025.03 |
12,500 |
-110 |
-180 |
-210 |
-12.61 |
0 |
24/11/12 |
| 新 2025.03 |
13,005 |
-259 |
-319 |
-1,089 |
-65.51 |
0 |
25/06/13 |
| 修正率 |
+4.0 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。修正1株益、修正1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
| 決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
| 23.10-03 |
6,706 |
1 |
14 |
-44 |
-2.6 |
3 |
24/05/10 |
| 予 24.10-03 |
6,694 |
-149 |
-163 |
-907 |
-54.6 |
0 |
25/06/13 |
| 前年同期比 |
-0.2 |
赤転 |
赤転 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
| 決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
| 2023.03 |
11,429 |
-25 |
199 |
-409 |
-24.3 |
5 |
23/05/12 |
| 2024.03 |
13,083 |
89 |
108 |
4 |
0.2 |
3 |
24/05/10 |
| 予 2025.03 |
13,005 |
-259 |
-319 |
-1,089 |
-65.5 |
0 |
25/06/13 |
| 前期比 |
-0.6 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・決算期表記後の「*」は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。同一の会計基準内で規則変更が行われた場合については、変更は考慮せずに比較を行っています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。