電通グループ <
4324> が12月7日朝(08:00)に非開示だった業績見通しを発表。20年12月期の業績予想は連結最終損益が237億円の赤字(前期は808億円の赤字)に赤字幅が縮小する見通しと発表した。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
2020年5月27日に公表したニュースリリース「2020年12月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」において、コロナ禍の影響により2月時点の想定から事業環境が大きく変化したこと、また、同影響による事業の不確実性の高まりによって予想数値の算出が困難になったことを受け、2020年度通期の連結業績予想を取り下げ、「未定」としました。 この度、第3四半期累
»続く
計の実績、および後述の2020年度内に実施する事業トランスフォーメーション加速に向けた施策による影響額に基づき、通期連結業績予想を一定の合理性を持って算出することが可能となったため、公表に至りました。 連結ベースの2020年度通期「オーガニック成長率」は、第3四半期決算発表にて公表した「△12.5% - △12.0%」のレンジの上限に近い水準になるとみています。「営業利益率」については、同時点で公表した「13.0% - 13.5%」から変更はありません。 なお、今回発表予想を参考値である前年実績と比べると、売上総利益は12%減、調整後営業利益は21%減、親会社の所有者に帰属する調整後当期利益は17%減、営業損失は80億円の拡大、親会社の所有者に帰属する当期損失は571億円の改善となります。■事業トランスフォーメーション加速に向けた施策について 電通グループとして2020年8月に着手した“包括的な事業オペレーションと資本効率に関する見直し”および“事業トランスフォーメーション加速のための施策”は、「合理的な事業構造による統合ソリューションの高度化」、「コスト構造の改革」、「バランスシートの効率化加速」、「これらによる長期的視点での株主価値の最大化をはかること」を目的に、具体的に進捗しています。・海外事業(海外事業における事業構造改革の実施および費用計上の見込みについて) 海外事業においては、この度「合理的な事業構造による統合ソリューションの高度化」、「コスト構造の改革」を推進する事業トランスフォーメーションの施策の1つとして、事業構造改革の実施を決定しました。2年間で、現在160以上あるエージェンシーブランドの数を6つのグローバルリーダーシップブランドへ統合します。まずは海外事業の収益の80%を構成する主要な地域群から着手し、全地域へと拡大していきます。この統合はブランドのみでなく、全てのサービスライン、機能会社、および海外事業の本社機能を担う電通インターナショナル社においても推進します。より統合され、効率化された組織構造に変革することで、アイデアが先導し、データが推進し、テクノロジーが実現するソリューションを、個々の顧客企業に最適な形で提供できるようになると考えています。 この統合により、各地域の法規制等をクリアする前提で、海外事業に従事する全従業員の約12.5%が減少します。また2020年度、2021年度の2年間の取り組みにより、海外事業において、全体で約640百万英ポンド(約876億円※)の事業構造改革費用の計上を想定しています。このうち、2020年度には約410百万英ポンド(約561億円※)、残りは2021年度に計上する見込みです。なお、コスト削減効果については、人員削減を中心に他の施策も含めた効果として、2021年度末から12カ月ベースで約400百万英ポンド(約547億円※)以上を想定しています。(※ 1英ポンド=136.8円で計算)・国内事業 国内事業においても“包括的な見直し”および“事業トランスフォーメーション加速のための施策”は進捗しており、2020年度第3四半期には(株)電通において社員への新しいキャリアの選択肢の提供に紐づく早期退職プログラムを実施しました。加えて2021年度には、国内事業を4つの分野を軸とした構成へ再編することを含め、他の具体的な施策を決定・実行する予定です。2021年度に実施する施策の業績への影響については、2021年2月に公表予定の2021年度通期連結業績予想に反映する予定です。・バランスシートの見直し バランスシート効率化の施策として、2020年11月30日に株式会社リクルートホールディングスの株式の一部の売却を決定しました。当売却によって得ることが想定される資金は、国内外での事業トランスフォーメーション加速に向けた施策、および過去に実施したマークル社を含むM&Aに関する支払いに充当する予定です。引き続き、株主価値向上に向けてバランスシート上の非事業資産の見直しを進めていますが、他の施策については、来年2月中旬を目途に、改めてお知らせする予定です。(のれんの減損テストについて) 当社グループでは、例年通り第4四半期に「のれんの減損テスト」を実施します。今年度はコロナ禍の世界経済への拡大とその当社業績への影響を考慮し、特別に毎四半期末に実施してきましたが、第3四半期末までに海外事業においてのれんの減損の計上はありませんでした。当第4四半期における減損テストでは、コロナ禍によりさらに高まる事業環境の不透明感を織り込むことから、より慎重な検証が必要となります。この結果は、明確になり次第公表します。 当社グループは、上記の海外事業における事業構造改革施策の着実な実施を始めとして、当社グループ全体におけるトランスフォーメーションを推進することで、引き続き顧客企業へ世界トップクラスのサービスを提供し、全てのステークホルダーに対し、より高い価値を提供していきます。(参考)為替換算レート今回修正予想 円/USD 107.4円今回修正予想 円/GBP 136.8円前期実績 円/USD 109.1円前期実績 円/GBP 139.3円
業績予想の修正
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
I 旧 20.07-12 |
- |
- |
- |
- |
- |
23.75 |
20/11/11 |
I 新 20.07-12 |
469,618 |
-40,145 |
- |
-39,495 |
-140.38 |
23.75 |
20/12/07 |
修正率 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
I 旧 2020.12 |
- |
- |
- |
- |
- |
71.25 |
20/11/11 |
I 新 2020.12 |
928,700 |
-11,400 |
- |
-23,700 |
-84.24 |
71.25 |
20/12/07 |
修正率 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。修正1株益、修正1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
I 19.07-12 |
550,813 |
-21,433 |
-45,462 |
-79,618 |
-283.4 |
47.5 |
20/02/13 |
I 予 20.07-12 |
469,618 |
-40,145 |
- |
-39,495 |
-140.4 |
23.75 |
20/12/07 |
前年同期比 |
-14.7 |
赤拡 |
- |
赤縮 |
赤縮 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
I 2018.12 |
1,018,512 |
111,638 |
148,751 |
90,316 |
320.4 |
90 |
19/02/14 |
I 2019.12 |
1,047,881 |
-3,358 |
-42,769 |
-80,893 |
-287.9 |
95 |
20/02/13 |
I 予 2020.12 |
928,700 |
-11,400 |
- |
-23,700 |
-84.2 |
71.25 |
20/12/07 |
前期比 |
-11.4 |
赤拡 |
- |
赤縮 |
赤縮 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・決算期表記後の「*」は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。同一の会計基準内で規則変更が行われた場合については、変更は考慮せずに比較を行っています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。