カルナバイオサイエンス <
4572> [JQG] が12月20日大引け後(17:00)に業績修正を発表。18年12月期の連結最終損益を従来予想の7.5億円の赤字→12億円の赤字(前期は7.3億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。赤字額は前期末の純資産を88.4%毀損する規模となった。
会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した7-12月期(下期)の連結最終損益も従来予想の2.6億円の赤字→7.1億円の赤字(前年同期は4.2億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する計算になる。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
前回公表の連結業績予想において、創薬支援事業の売上高を750百万円、創薬事業の売上高を440百万円、全社で1,190百万円と計画しておりましたが、創薬支援事業の売上高予想を703百万円(前回公表予想比6.3%減)、創薬事業を50百万円(前回公表予想比88.6%減)、全社で753百万円(前回公表予想比36.8%減)に修正いたします。売上高予想の修正内容につい
»続く
て、セグメント別には以下の通りであります。まず、創薬事業におきましては、当社が開発しSierra Oncology, Inc.に導出したCDC7阻害剤SRA141(当社化合物番号:AS-141)が、本年第3四半期中に同社による米国FDAへのIND申請(新薬臨床試験開始届)が成功裏に完了しており、今後、フェーズ1試験において初めて被験者に投与された時点で、4百万ドル(約440百万円、1ドル110円換算)が当社に支払われることになっております。SRA141の大腸がんを対象疾患としたフェーズ1/2治験がまもなく開始される予定ですが、現時点において、当該マイルストーン収入の計上が来期に先送りされる可能性が高いと判断し、当社が2018年12月期の業績予想として予定していたSRA141の臨床試験開始に伴うマイルストーン4百万ドルの今年度内での売上計上を来期計上に修正することといたしました。さらに、本年3月、当社が研究を行ってきた精神神経疾患を対象とするキナーゼ阻害剤に関して、大日本住友製薬株式会社と共同研究ならびに開発および事業化に関する契約を締結し、その契約に伴う一時金を2018年第2四半期に売上計上しております。以上をふまえ、その他の収益計上についても精査を行い、創薬事業の売上予想を50百万円に修正することといたしました。つぎに、創薬支援事業の売上高については、対前期実績比45百万円増、対前回公表予想比47百万円減(対前期実績比6.9%増、前回公表予想比6.3%減)の703百万円を見込んでおります。地域別内訳としては、近時創薬研究の拠点として発展著しい中国において、当社の販売代理店である上海ユニバイオ社の貢献もあり、売上が急拡大したことから、対前回公表予想比27百万円増、対前期実績比41百万円増となる見込みです。さらに、欧州地域においても既存顧客への深耕を行い、堅調に売上が伸張しており、対前回公表予想比14百万円増、対前年同期比29百万円増を見込んでおります。また、主要市場である北米地域においては売上の拡大を目指し、戦略的に顧客アプローチを行い、新興バイオベンチャーならびにメガファーマを中心に売上を伸ばしており、前回公表予想を10百万円下回るものの、前期実績比では39百万円の売上増を見込んでおります。国内は主に小野薬品工業向けの売上が前期を下回ったことにより、前回公表予想比78百万円減、対前年実績比64百万円減となる見込みです。以上をふまえ、創薬支援事業における売上について、国内売上予想を対前期実績比18.2%減の288百万円(前回公表予想比21.4%減)、北米地域の売上予想を対前期実績比18.6%増の249百万円(前回公表予想比4.2%減)、欧州地域の売上予想を対前期実績比44.8%増の94百万円(前回公表予想比18.0%増)、その他地域の売上予想を対前期実績比142.1%増の70百万円(前回公表予想比62.8%増)といたしました。つぎに営業損益についてですが、前回公表予想において、創薬支援事業の連結営業利益を150百万円、創薬事業については△829百万円、全社で△679百万円を予想しておりましたが、当期通期の営業損失は全社で1,136百万円となる見込みであります。セグメント別には、創薬支援事業において、上記の通り、前回公表予想比で売上高が減少する見込みである点、ならびに新製品・サービスの開発および製品等の品質向上に関する研究開発を積極的に行ったこと等により、前回公表予想を30百万円下回る119百万円の営業利益(対前期実績比16.4%減、前回公表予想比20.5%減)といたしました。つぎに、創薬事業においては、売上高が大日本住友製薬株式会社との共同研究契約に係る一時金による収入により、前年実績比で50百万円増加する見込みであるものの、シエラ社からのマイルストーン収入が来期に先送りになる可能性が高いことや、着実に進展している当社の前臨床試験に積極的に資金を投じていることから、1,256百万円の営業損失となる見込みであります。以上の結果に、営業外損益の影響を考慮し、経常損失は1,152百万円となる見込みであります。親会社株主に帰属する当期純損失については1,204百万円となる見込みであります。今後も当社創薬パイプラインの価値最大化に向けて前臨床試験に積極的に資金を投じ、自社臨床試験の早期開始を目指してまいります。さらに化合物の最適化段階のものについても強力に研究を推進して早期のステージアップを目指してまいります。※本資料に記載されている業績予想等の将来に関する記述は、本資料の発表日現在において入手可能な情報及び本資料の発表日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は今後の様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。
業績予想の修正
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 18.07-12 |
791 |
-243 |
-251 |
-269 |
-26.54 |
0 |
18/08/06 |
新 18.07-12 |
354 |
-700 |
-709 |
-715 |
-70.54 |
0 |
18/12/20 |
修正率 |
-55.2 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 2018.12 |
1,190 |
-679 |
-694 |
-758 |
-74.79 |
0 |
18/02/09 |
新 2018.12 |
753 |
-1,136 |
-1,152 |
-1,204 |
-118.79 |
0 |
18/12/20 |
修正率 |
-36.7 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。修正1株益、修正1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
17.07-12 |
331 |
-408 |
-414 |
-421 |
-44.9 |
0 |
18/02/09 |
予 18.07-12 |
354 |
-700 |
-709 |
-715 |
-70.5 |
0 |
18/12/20 |
前年同期比 |
+6.9 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
2016.12 |
811 |
-423 |
-440 |
-289 |
-31.6 |
0 |
17/02/10 |
2017.12 |
657 |
-699 |
-711 |
-737 |
-78.5 |
0 |
18/02/09 |
予 2018.12 |
753 |
-1,136 |
-1,152 |
-1,204 |
-118.8 |
0 |
18/12/20 |
前期比 |
+14.6 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・決算期表記後の「*」は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。同一の会計基準内で規則変更が行われた場合については、変更は考慮せずに比較を行っています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。