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9560 プログリット

東証G
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前日比
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単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.9 8.27 6,527
時価総額 129億円

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プログリット Research Memo(5):売上高、売上総利益、営業利益は2ケタ増収増益 四半期の業績は過去最高益


■業績動向

1. 2023年8月期第1四半期の業績概要
プログリット<9560>の2023年8月期第1四半期(2022年9月~11月)の連結業績は、売上高で前年同期比21.6%増の674百万円、営業利益で同57.1%増の154百万円、経常利益は同52.6%増の149百万円、四半期純利益は同51.8%増の101百万円と大幅な増収増益となった。市場環境は新型コロナ感染症の混乱も落ち着きを見せつつあり、企業の海外転勤や個人の海外渡航への意欲は徐々に回復を見せつつある。同社のサービスも受講者を着実に増加させたことにより、売上高は第1四半期として過去最高を更新している。特にサブスクリプションサービスの売上高は95.4%増の173百万円と大幅に増収した。英語コーチングサービスの売上高も7.5%増の500百万円となり着実に売上を積み上げた。売上原価はマイナス1.6%の187百万と前年同期の水準であった。そのため売上高の増加分がほぼ売上総利益の増加分になる格好であった。販売管理費は売上の増加に伴うマーケティング人の人件費、コーポレート部門の人件費、エンジニアプロダクトデザインの人件費が増加した。販売管理費の構成比は前年同期比で1.3%増加であった。販売管理費において多少の上振れは見られるものの、前年同期の水準に抑えることができている。これはR&Dを進めるテーマは増加傾向にあるが、内製化してきたデジタルマーケティングの知見が同社に蓄積されてきており、開発にかかるコストを効率よく使用できてきていることが一因としてある。他の費用構造は大きな支出はなく、営業利益150百万円、経常利益149百万円、四半期純利益101百万円となり、全ての段階利益の2桁増収増益を達成した。

サービス別の四半期売上推移を確認すると、サブスクリプションサービスはコロナ禍前の2021年8月期第1四半期時点55百万円から2023年8月期第1四半期時点では173百万円と314.5%の成長率を示しており、売上高増加を牽引しつつある。同社がサブスクリプションサービスを第2の収益の柱とすべく、サービス開発に力を入れていることがうかがえる。今後の顧客獲得のパターンとして、サブスクリプションサービスから英語コーチングサービスへ集客する流れも想定される。

英語コーチングサービス「プログリット(PROGRIT)」とサブスクリプションサービス「シャドテン(SHADOTEN)」の直近の売上構成比では、英語コーチングサービスが売上の7~8割強と売上の大半を占める構成となっている。その一方で、2021年8月期の第1Qから2023年8月期第1Qまでの変化をみると、サブスクリプションサービスの構成比が昨年度の11.0%から25.7%と2倍強となり、上昇傾向にある。コーチングサービスが終了した後も、学習者が英語力を持続できるよう、継続して英語の学習に取り組めるサービスの開発に力を入れており、そのサービスがサブスクリプションサービスである。コースの修了者がサブスクリプションサービスを購入することで、この比率が増加している。アプリ開発が順調に進んでいることと、コーチングサービスの効果により英語力の向上を顧客が実感していることから、サブスクリプションサービスの利用者数増加につながっている。

さらに、四半期ごとの売上推移を確認すると、前年から売上高の増加に伴い営業利益も増加していることが確認できる。新規顧客の獲得は順調に進んでいることと、収益構造は安定してきていることがうかがえる。売上高推移は多少の季節性はあるものの、前年同期比の比較からみると業績に大きな影響を与えるような目立った変動はない。


財務内容は改善傾向、自己資本比率は44.0%
2. 財務状況と経営指標
2023年8月期第1四半期の財務状況は次の通りである。流動資産は1,346百万円(前期末比253百万円増)となっており、主要項目である現金及び預金が2022年8月期末比248百万円増、 売掛金が同17百万円であった。固定資産は411百万円(同4百万円減)となった。

流動負債は860百万円(同96百万円減)となった。主な変動は未払い法人税等が74百万円減、1年以内返済予定の長期借入金9百万円減、だった。固定負債は122百万円(同20百万円減)となった。純資産は775百万円(同366百万円増)となった。この結果、安全性を表す経営指標は全て改善された。流動比率156.5%(同42.3ポイント改善)負債比率126.7%(同141.9ポイント改善)自己資本比率44.0%(同17.0ポイント改善)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石灰達夫)

《NS》

 提供:フィスコ

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