貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9432 日本電信電話

東証P
168.2円
前日比
-1.2
-0.71%
PTS
168.5円
23:56 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.3 1.53 2.97 55.37
時価総額 152,306億円
比較される銘柄
KDDI, 
SBG, 
SB
決算発表予定日

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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】 ─企業業績は下期から回復局面へ、買い余地は大きい


「企業業績は下期から回復局面へ、買い余地は大きい」

●6月はFOMCのほか米雇用統計、CPIなどが焦点に

 6月中旬までの東京株式市場は、比較的落ち着いた展開が想定される。米国のインフレ懸念は依然として根強いものの、米長期債利回りにはピークアウトの兆候が伺える。また、日本企業の決算発表が通過したが、2023年3月期の会社側見通しは事前に観測されたものより悪くない内容だった。6月中旬までの日経平均株価の予想レンジは2万5500円~2万8000円。

 6月の主な経済スケジュールは、1日の米ISM製造業景況指数、3日の米雇用統計、9日のECB(欧州中央銀行)理事会、10日の米消費者物価指数(CPI)、先物・オプションの特別清算指数(メジャーSQ)算出日、14日の米生産者物価指数(PPI)、15日の米小売売上高、14~15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、16~17日の日銀金融政策決定会合、などとなっている。

 注目は15日のFOMCの結果発表で、市場では0.5%の利上げを織り込んでいるものの、一部には0.75%の利上げ観測もある。その前に発表される米雇用統計やCPIの内容も重要となりそうだ。市場予想を上回れば利上げ加速、下回った場合には基本的には株式市場にはポジティブだが、景気減速懸念が浮上する可能性もある。また、新型コロナ感染拡大に伴う中国・上海市などでのロックダウン(都市封鎖)が解除の方向であることも、プラス要因となる。

●決算好調、業績回復、増配と注目株は多彩

 5月中旬までに発表された3月期本決算は、日本経済新聞社によれば22年3月期純利益は全社合計で前年比36%増となり、4年ぶりの最高益更新。注目される23年3月期純利益は前期比3%増に鈍化する。日本経済新聞が今期黒字転換を予想するソフトバンクグループ <9984> [東証P](会社側の今期業績予想は非開示)を除外すれば5%減の見込みとなっている。米景気の先行き不透明感やウクライナ情勢の混迷、資源高などを背景に、会社側が慎重な予想を出すことは想定されていた。5%減は健闘しているともいえる。

 一方、日経平均株価は21年9月につけた高値3万0795円から22年3月には2万4681円まで19.9%の下落となり、業績の悪化は織り込まれている。

 今期の予想は上期まで業績悪化(資材高騰、供給網不安)で、下期からの回復傾向がメーンシナリオとなる。下期からの回復を見込めば、業績面からの買い余地は大きいともいえる。

 今回の決算で好調だったのが、東京エレクトロン <8035> [東証P]、SCREENホールディングス <7735> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]などの半導体関連株。事前には今期の減速を警戒する向きもあったが、打ち消すような好決算が相次いだ。日本特殊陶業 <5334> [東証P]、MARUWA <5344> [東証P]、フェローテックホールディングス <6890> [東証S]などの周辺銘柄も今期営業利益は大幅増益予想となっている。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]、NTT <9432> [東証P]などは前期・今期連増増配の方針。商社では三井物産 <8031> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]は減益予想ながら増配を打ち出している。

 また、娯楽施設のラウンドワン <4680> [東証P]、三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]などはコロナ禍からの改善を見込むほか、ANAホールディングス <9202> [東証P]、JR東日本 <9020> [東証P]などが営業黒字転換予想など、経済再開の動きが企業業績の回復に表れ始めている。

 個別にはオリンパス <7733> [東証P]、santec <6777> [東証S]、リコー <7752> [東証P]、デクセリアルズ <4980> [東証P]、コムチュア <3844> [東証P]、マクニカ・富士エレホールディングス <3132> [東証P]、日本特殊塗料 <4619> [東証P]などの決算が好印象だった。

(5月27日 記/次回は6月26日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

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