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2016年03月16日16時06分

ショーケース Research Memo(3):Web最適化技術を活用し成約率を高めるWebマーケティング支援が主力事業


■事業内容

手掛ける事業は、Webサイト最適化技術により成約(コンバージョン)率を高める「ナビキャストシリーズ」の提供及びDMP※を活用したWebマーケティング支援。事業セグメントは、インターネットに「おもてなし」の機能を提供するショーケース・ティービー<3909>のコア事業である「eマーケティング事業」と研究開発的な役割を担う「Webソリューション事業」の2つからなる。2015年12月期の売上構成比はeマーケティング事業79.9%、Webソリューション事業20.1%であった。

※Data Management Platformの略。インターネット上の様々なサーバに蓄積されるビッグデータやWebサイト内のログデータなどを一元管理、分析し、広告配信等に活用するためのプラットフォーム。

(1) eマーケティング事業

Webサイト最適化の特許技術を活用し既存のWebサイトを使いやすくする様々な機能(Webサイトを訪問した人が見やすく、入力しやすく、わかりやすくする機能のほか、Webサイト運営者にとってユーザの行動履歴の可視化を行う機能)を月額課金のクラウドサービスで提供する。なお、「ナビキャストシリーズ」は同社による直接販売、代理店経由での販売、OEM提供の3つの販売チャネル※1で提供される。主要顧客はインターネット通販業界、金融業界※2、人材サービス業界、不動産業界などの業界を代表するリーディング・カンパニーを含む1,000社以上の大企業で、2015年12月末時点における累計導入アカウント数は6,200アカウント以上を数える。

※1販売ウエイトは直説販売80%、代理店経由15%、OEM提供5%程度となっており、直販が主体。代理店経由は、サイバーエージェント<4751>、凸版印刷<7911>、トランス・コスモス<9715>、アイレップ<2132>などのネット広告代理店が取り扱っている。
※2金融業界の顧客は、3メガバンクを含む銀行、大手の有店舗証券からネット証券、信販・クレジットカード会社、生・損保などさまざまな業態の金融機関で構成される。

加えて、「ナビキャストシリーズ」によって蓄積された「コンバージョンDMP」※を活用し効果が高い広告配信のためのデータサービスを提供するデータマーケティング事業と、ここで蓄積されたデータを生かした広告配信サービスを提供する。

※ コンバーションDMPは、同社が提供するクライアント企業ごとのプライベートデータ管理システム。通常のDMPはユーザのページ閲覧履歴のみであるが、コンバージョンDMPは個人を特定できない形で、ユーザがページ内のどの商品を見たか、カートにどの商品を入れたか、年齢、性別など顧客属性までの詳細行動と顧客属性までも補完しているのが特徴。

○「ナビキャストシリーズ」のサービス概要
Webサイト訪問(入口)から成約(出口)までトータルに「見やすく、わかりやすく、入力しやすく」しWebサイト全体を最適化するサービス。顧客企業のWebサイトにユーザが訪問後、購入や問い合わせ等の入力フォームなどに入力を行い商品購入などのコンバージョンに至る過程で、Webサイトから離脱するという機会損失を最小限に抑え、成約率(コンバージョン率)を上げることを目的に開発されている。

a)入力フォーム最適化(入力しやすく)
入力フォーム最適化技術※を活用する「ファームアシスト」は、顧客が運用する既存の入力フォームを変更せずに、ユーザの入力に対してリアルタイムに注意メッセージや案内を表示するクラウド型ソフトウェア。昨年、Yahoo!Japanに登録した情報を反映することができる「Yahoo!ID連携機能」(15年2月)や入力フォームで一度入力した情報を再訪問時に自動入力できる「オートコンプリート機能」(15年4月)に加えて、入力フォームのメールアドレス項目で@マーク以降、途中まで入力した内容からドメインを予測して一覧表示する「メールサジェスト機能」(15年9月)の新たな機能が追加されている。

※既存の入力フォームに手を加えることなく同社の専用サーバからユーザ端末に対して入力支援を行うクラウド型技術で、同社は2010年2月に日本の特許を取得している。また、「オートコンプリート機能」の応用技術である「異なるWebサイトでフォームに自動入力する技術」が2015年10月に日本の特許を取得した。

b)サイト内誘導最適化(わかりやすく)
パーソナライズ化された誘導最適化技術※を活用する「サイト・パーソナライザ」は、購入履歴や閲覧履歴など、ユーザの様々な条件に応じた最適なWeb接客コンテンツを自動表示することで、One to Oneマーケティングを実現することを目的としたクラウド型ソフトウェア。

※条件に応じてバナーの表示方法を変更する技術は、2013年11月に日本の特許を取得済。

c)スマートフォン、スマートデバイス最適化(見やすく)
スマートフォン表示最適化技術※1を活用する「スマートフォン・コンバータ」、「フォーム・コンバータ」※2は、スマートフォン専用サイトを制作することなく、既存のPC用Webサイトのコンテンツや入力フォームを、より「見やすい」、「入力しやすい」スマートフォン表示用に自動で変換するためのクラウド型ソフトウェア。加えて、スマートフォン画面において、検索ワードに関連した商品画像のナビゲーションを表示し、商品ページへダイレクトに誘導することができる「スマートリンク」の提供を15年4月より開始している。

※1 PC用Webサイトをスマートフォン、スマートデバイス用に変換する技術にかかる特許を、日本(2012年3月)、米国(2012年10月)、シンガポール(2013年4月)、ブルネイ(2013年4月)で取得している。
※2「スマートフォン・コンバータ」は、スマートフォンサイトを制作することなく、既存のPC用Webサイトの情報をスマートフォン用にリアルタイムに変換するクラウド型ソフトウェア。「ファーム・コンバータ」は、「スマートフォン・コンバータ」の入力フォーム版とも言えるサービスで、操作が難しく文字入力がネックで離脱が多いスマートフォンでの入力フォームを入力しやすいレイアウトへ変換する。

d)ユーザの行動履歴を可視化
「クリックアナリシス」、「スマートフォン・アナリシス」はともにユーザがWebサイトのどこを閲覧し、どこをクリックしているかを可視化するソフトウェア。このツールを使うことで、ユーザがページをどこまでスクロールして内容を見ているかを実際のWebサイト上の画像にグラデーションマップ(クリックの証跡)などで重ねて表示するため、Webサイト管理者(顧客)は閲覧傾向や問題点を一目で理解することが可能。

○データマーケティング事業と広告配信サービス
データマーケティング事業は、「ナビキャストシリーズ」を導入している多くの優良顧客サイトからのデータをコンバージョンDMPに蓄積し、それらのデータを活用し効果が高い広告配信を行うなどのデータサービスを提供する。

同社では、コンバージョンDMPを活用した「ナビキャストAd」(15年2月)※1、トレーディングデスクサービス「ターゲットオン」(15年5月)※2の広告配信サービスの提供を開始した。また、データマーケティングビジネスの拡大に本格的に取り組むために、データマーケティング事業部を2016年1月に新設している。

※1従来のリターゲッティング広告に見込みの高いユーザを特定する機能を加えた広告配信サービス。従来のリターゲッティング広告はユーザがどのページを閲覧したかという情報に基づいて広告を配信するのに対して、「ナビキャストAd」はページ内の行動をもとに配信するため、より精度を高め、ROIを改善することが可能となる。
※2複数のDSP(Demand Side Platform:複数のオンラインメディアの広告枠を束ね、閲覧履歴等の属性情報に基づいて広告配信するシステム)を組み合わせて広告配信を行う。広告主の求める成果に応じて最適なDSPを使って広告運用することにより費用対効果を最大化させるサービス。「ナビキャストAd」の運用をターゲットオンと連携させることでより高い広告効果が得られる。

(2)Webソリューション事業

自社でECサイトを運営することにより、eマーケティング事業で提供しているクラウド型ソフトウェアを使い、ノウハウを蓄積し、eマーケティング事業にフィードバックするという、研究開発部門的な役割を果たす。さらに、eマーケティング事業で自社サイトの運営における運用実績を活用し他のECサイトへのセールスや利用向上に結びつける役割も果たすほか、開発面でWebサイト運営者の視点からの新機能追加や機能改善等をクラウド型ソフトウェアの開発者にフィードバックし、製品の利用価値を高める役割も担う。「Basketgoal.com」の自社運営サイトのほか、「仲介名人」、「Go!Store」、「Flash to HTML5」変換サービスの提供などを行っている。2015年12月期の売上高は248百万円、セグメント損失は3百万円であった。

a) Basketgoal.com
「ファームアシスト」、「ファーム・コンバータ」、「スマートフォン・コンバータ」、「スマートフォン・アナリシス」などの自社サービスを活用し、「Basketgoal.com」専門のオンラインショップの運営を行っている。さらに、ショップの運営ノウハウを自社開発ツールの改善、eマーケティング事業のセールス、顧客向けコンサルティング、レポート作成などにも役立てている。

b)仲介名人
不動産会社のWebサイトコンテンツ管理システム。中小の不動産会社は「仲介名人」を使うことで、物件情報を登録すれば、自社サイトのみならず、SUUMO、HOME’S、at homeなどの大手不動産ポータルサイトへの広告出稿も連動するなど、業務効率面で高い効果が得られるのが特徴。また、「スマートフォン・コンバータ」や「ファームアシスト」などを併用することにより、スマートフォン表示や入力フォームにおける最適化などを行うことができる。

c) Go!Store
スマートフォンユーザに向けた来客促進用クーポンの配信、会員登録機能及び会員限定クーポンの配信、近くの店舗の検索など、様々な機能を持ったスマートフォンアプリ管理システムを顧客に提供する。当該システムにスマートフォンユーザを店舗へ集客・誘導するために必要な機能を盛り込むことで、一般的なアプリ制作よりもコストメリットの高いサービスを提供。さらに、当該システムの管理画面からクーポン情報の更新が行えるため、タイムリーな情報発信と効果測定を行える。

d) Flash to HTML5変換サービス
SWFファイル※をHTML5形式に変換するサービス。Flashファイルが再生できないデバイスや再生に制限のあるChromeやFirefoxなどでも、見た目も機能もそのままで、スムーズな再生が可能になる。大手予備校・学習教材ソフト企業・教育系出版社・社員教育セミナーなどで利用されており、10,000本以上の導入実績を誇る。

※SWFファイルとは、Adobe Flashで作成された再生用ムービーファイルの標準ファイル形式。拡張子に「.swf」が付く。

このほか、官公庁が運営する災害情報サイトに対して、同社が保有するスマートフォン変換技術を提供しているほか、広告メディアプラットフォーム(2015年8月、(株)アンジーに資本参加)や位置情報共有・O2Oプラットフォーム(2015年9月、松屋<8237>と共同で(株)オープン・ランウェイズに資本参加)といったスマートフォン向けのプラットフォーム事業も展開している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

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