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7823 アートネイチャー

東証S
756円
前日比
-1
-0.13%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
21.2 0.91 3.70 6.31
時価総額 260億円
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決算発表予定日

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アートネイチャ Research Memo(1):新商品やプロモーション効果で業績改善が加速


■要約

1. トータル・ヘアコンサルタント企業として一人ひとりにライフスタイルを提案
アートネイチャー<7823>は毛髪業界をリードする総合毛髪企業の大手で、「ふやしたいのは、笑顔です。」をモットーに、トータル・ヘアコンサルタント企業として、より美しく輝きのあるライフスタイルを顧客に提案している。男女それぞれに向けたハイエンドなオーダーメイドウィッグの製造・販売が主力事業だが、毛髪に関する幅広い商品・サービスを取り扱っており、多様化・高度化する顧客ニーズに対し一人ひとりの個性に合わせた最適なソリューションを提供している。高品質なウィッグはフィリピンの自社工場で1つずつハンドメイドされ、くつろぎにこだわった全国277の店舗(2022年3月末時点)では、専門的な技術を持つ理・美容師資格保有者が購入からアフターサービス、日常のアドバイスまでを徹底的にサポートしている。

2. 強みの商品開発力、技術力、接客力を背景に効果を発揮するビジネスモデル
同社商品・サービスには、オーダーメイドウィッグのほか、オリジナルのスタイルに仕上げるハイエンドな既製品ウィッグ、気軽に使えるスタンダードな既製品ウィッグ、自然な仕上がりと高い自由度が特長の増毛商品、発毛有効成分を配合した発毛剤などがある。同社のビジネスモデルは、こうした商品・サービスをテレビやインターネットなどの広告媒体で訴求し、電話やメールなどでコンタクトしてきた人を新規顧客として取り込む「反響営業」、そしてアフターサービスなどを通じて新規顧客と信頼関係を築いて定着させる「リピート営業」を軸としている。こうしたビジネスモデルは、顧客ニーズを先取りする商品開発力、顧客を満足させる技術力、顧客の信頼を得る接客力といった同社の強みを原動力に、より高い効果を発揮している。

3. 中期経営計画の重点施策は順調に進捗、次期中期経営計画に向けて弾み
毛髪業界の成熟化や他社・隣接業界との競争激化など、同社を取り巻く環境には様々な課題がある。同社はこうした課題を解消し成長を持続するため、2023年3月期を最終年度とする中期経営計画「アートネイチャーChallengeプラン」を策定。プラン達成のため、業績伸長や新領域の開拓、人財の育成など6つの重点Challenge施策を実行した。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響が想定以上に長期化したため、中期経営計画の目標達成が難しくなってきたようだ。ただし、重点Challenge施策自体はある程度順調に進捗していること、足元で行動制限の緩和という追い風が強まっていることなどから、来期スタートが予想される次期中期経営計画に向けて弾みになると考えられる。

4. 新商品やプロモーションが奏功し、2023年3月期業績予想を上方修正
2023年3月期第2四半期の業績は、売上高21,288百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益2,372百万円(同51.9%増)と非常に好調で、業績改善に加速がついてきたようだ。コロナ禍の行動制限緩和のなか、新商品やプロモーション施策などが奏功したことで売上高が伸び、スタイリスト人件費など固定費を吸収したことが要因である。同社は2023年3月期の業績については、第2四半期の業績が好調だったため第2四半期時点で大幅に上方修正し、売上高42,814百万円(前期比5.9%増)、営業利益3,126百万円(同3.5%増)を見込んだ。さらに、足元で販管費の抑制が進んだこともあり、2023年1月31日に2023年3月期業績予想は売上高42,946百万円(前期比6.2%増)、営業利益3,533百万円(同17.0%増)へと再上方修正された。競争は激化しているものの、行動制限緩和という追い風や、新商品やプロモーションの効果などを考えると、「ジュリア・オージェ」の売上高見通しなどに保守的な面があると考えられ、さらなる上方修正も期待される。

■Key Points
・トータル・ヘアコンサルタントとして一人ひとりにライフスタイルを提案する総合毛髪企業
・コロナ禍の長期化も重点施策は順調に進捗、次期中期経営計画に向けて弾みとなろう
・新商品やプロモーションの効果などにより業績改善が加速、2023年3月期業績予想を上方修正

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《NS》

 提供:フィスコ

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