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7447 ナガイレーベン

東証P
2,385円
前日比
+33
+1.40%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.6 1.81 2.52 1.13
時価総額 852億円
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ナガイレーベン Research Memo(5):高付加価値の新製品等投入と新規案件の獲得を目指す


■業績動向

(2) 2016年8月期の業績予想

ナガイレーベン<7447>の2016年8月期の通期業績は、売上高が前期比2.2%増の16,500百万円、営業利益が同0.0%の4,814百万円、経常利益が同4.3%減の4,869百万円、当期純利益が同0.3%増の3,237百万円を見込んでいる。

売上高については、主力のヘルスケアウェア、ドクターウェアに高付加価値の新製品を投入することで市場を活性化し、ずれ込んでいた大型の更新需要を確実に取り込むことと新規物件の獲得を目指す。加えて患者ウェアや手術ウェアの順調な拡大などによって増収を見込んでいる。また、地域別では中部日本以西でのシェアアップにも引き続き注力し、通期では全地域で増収を達成する計画となっている。経常利益については為替差益を見込んでいないことから前期比で減益を予想しているが、期末の円レートのレベルによっては増益となる可能性もある。一方で当期純利益については、税制改正による税率の低下などから若干ではあるが増益を予想している

会社は通期の売上総利益額は7,590百万円(前期比57百万円増)と予想しているが、プラス要因として売上増による増加161百万円、マイナス要因として利益率低下による減少104百万円を見込んでいる。売上総利益率は46.0%(前期46.6%)へ低下する予想だが、プラス要因は海外生産比率の上昇(2015年8月期45.6%⇒2016年8月期予想47.1%)による影響63百万円、マイナス要因として原材料・加工賃の上昇による影響▲25百万円、為替レートの影響(2015年8月期実績93.5円/ドル⇒2016年8月期平均レート予想102.5円/ドル)▲156百万円を見込んでいる。

依然として円安によるコストアップが懸念されるが、事前に先物予約を行っていることからマイナスの影響が一気に具現化してはいない。しかし過去2年間に比べて先物予約の効果が徐々に薄まりつつあるのも事実だ。海外生産比率のアップやドル建て預金による円安ヘッジも効果は小さくなっている。そのため会社側では、「コストアップに対する社内努力も限界になりつつあり、そろそろ値上げを検討する時期になっている」と述べている。値上げを浸透させるのは容易ではないが、同社の市場シェアが高いこと、製品に対する信頼性が高いこと、多くの競合他社が既に製品値上げを実施していることなどを考えれば、仮に値上げを行っても受け入れられる可能性は高そうだ。

販管費では、会社創立100周年関連の残りの費用34百万円などが見込まれることから、2,776百万円(前期比2.1%増)を予想している。経常利益については、前期に営業外収益で計上した為替差益(226万円)がはく落するとの前提から前期比では減益の予想となっている。ただし期末の為替レートが前期末よりもさらに円安水準にあれば、減益幅は想定より小さくなる可能性もあり、場合によっては前期比で増益となる可能性もある。また、前期に計上した特別利益(亀戸研究所の売却益30百万円)が今期は発生しないこと、税制改正による法人税等調整額の増加が見込まれるなどから、当期純利益は前期比で増益が予想されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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