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6727 ワコム

東証P
710円
S高
+100
+16.39%
PTS
700円
23:48 05/10
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.6 2.87 2.82 10.87
時価総額 1,079億円
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ワコム---3Qは増収大幅減益、テクノロジーソリューション事業が伸長するもブランド製品事業の業績が低迷


ワコム<6727>は1月31日、2023年3月期第3四半期(22年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.5%増の840.21億円、営業利益が同65.2%減の42.97億円、経常利益が同62.0%減の48.51億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同61.8%減の36.76億円となった。

ブランド製品事業の売上高は前年同期比20.4%減の334.84億円、セグメント損失は13.10億円(前年同期は88.71億円の利益)となった。主力のクリエイティブソリューションは、プロ向けディスプレイ製品の販売を伸ばしたが、消費者センチメントの悪化、コロナ禍で見られた需要の落ち着きと中国の一部地域でのロックダウンの影響によりディスプレイ製品、ペンタブレット製品ともに中低価格帯モデルの販売が減少した。それらの結果、クリエイティブソリューション全体の売上高は、前年同期の売上高を下回った。なお、製品ポートフォリオ強化の一環として2022年9月にプロ向け大型モデル「Wacom Cintiq Pro 27」を発表した。ビジネスソリューションは、流動的な市況や案件進捗の動向の影響があるなか、全体の売上高は前年同期を僅かに下回った。

テクノロジーソリューション事業の売上高は前年同期比29.1%増の505.36億円、セグメント利益は同37.7%増の92.24億円となった。OEM提供先のメーカー各社から引き続き高い評価を得たことからAESテクノロジーソリューション全体の売上高は、前年同期を上回った。また、OEM提供先の製品ポートフォリオの変化が奏功し、EMRテクノロジーソリューション他全体の売上高は、前年同期を大幅に上回った。

2023年3月期通期については、同日、連結業績予想の修正(想定為替レート: 2023年1月以降 1米ドル= 132.0円 改訂前140.0円、1 ユーロ= 141.0円 改訂前138.0円)を発表した。売上高が前期比1.1%増(前回予想比7.6%減)の1,100.00億円、営業利益が同67.0%減(同28.3%減)の43.00億円、経常利益が同66.2%減(同38.6%減)の48.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同68.1%減(同40.7%減)の35.00億円としている。テクノロジーソリューション事業においては、通期業績見通しを前回予想から据え置いたが、ブランド製品事業においては、年末商戦での販売が想定を下回ったことや第4四半期(2023年1月?3月期)での販売予測も見直した結果、更なる業績悪化を見込んだ形となっている。

ワコムは、決算発表同日に行った決算説明会において、「(中期経営方針)Wacom Chapter 3 アップデート 一次レポート」の説明も行われている。そのなかで、2024年3月期から2025年3月期までの2年間を、次期中期経営方針Wacom Chapter 4(対象期間 2026年3月期から2029年3月期) における事業成長につなげるための「事業構造変革期間」と位置付けることが明言された。そして、 厳しい経済環境が今後も継続する見込みのなかで、2024年3月期から2025年3月期は、Wacom Chapter 4に向かって、ブランド製品事業における「粗利改善」やクリエイティブ市場に集中した「市場構築」に取り組むこと、加えて、在庫マネジメント改善による「キャッシュ創出」なども説明された。あわせて、資本政策や新たな株主還元(2023年1月31日付適時開示)についても言及された。次回は、2023年3月期決算発表時に2次報告を行うことも説明された。

《SI》

 提供:フィスコ

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