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6418 日本金銭機械

東証P
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時価総額 392億円
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1年後ついにお目見え、「新紙幣対応システム」特需で飛躍する妙味株7選 <株探トップ特集>


―近づく20年ぶりのビッグイベント、キャッシュレス促進の契機になるとの見方も―

 いまから1年後の2024年7月、ついに新1万円札と新5千円札、それに新千円札がお目見えする。「新紙幣の発行」という、20年ぶりのイベントが近づいている。「新紙幣対応システム」による大規模特需が期待でき、経済活性化に一役買うとの見方も出ている。新紙幣発行が株式市場に与える効果を探った。

●ATMや自販機、券売機などに新需要が発生

 財務省と日銀は先月28日、24年7月をメドに新紙幣を発行すると発表した。「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一が1万円札、日本で最初の女子留学生として米国で学んだ津田梅子が5千円札、破傷風の治療法を開発した北里柴三郎が千円札に肖像画が用いられる。見慣れた福沢諭吉、樋口一葉、野口英世の紙幣からのバトンタッチとなる。新紙幣の印刷を開始している国立印刷局の工場を視察した鈴木俊一財務大臣は同日に「発行の開始の時期を来年7月前半を目途とする」と述べた。

 新紙幣の導入に関して、ATMや自動販売機、券売機などは、新紙幣に対応するために買い替え(もしくは部品やシステムの改修)を行う必要がある。政府の方針や世界的な潮流もあり、キャッシュレス化を推進しているとはいえ、日本においては、まだまだ現金の活躍場面が多いという構図がある。実際、経済産業省が4月に22年の キャッシュレス決済比率を算出・発表したが、36.0%(111兆円)という結果である。10年の13.2%と比較すると着実に伸びてきているが、10年ほどかけてようやくここまで到達したものの、なお世界的には出遅れ感は否めない。災害大国の日本においては、万が一の時のために、現金を持っておきたいといった考えも根強くあるといった見方も聞かれる。

●新紙幣登場が決済関連の投資を促す

 前回の新紙幣登場は公表が02年、発行が04年だった。前回と同規模とまではいかないだろうが、改修特需が必然的に発生することになろう。また、紙幣刷新はキャッシュレス化を更に促進するという観測も出ている。新紙幣に伴う改修の投資を抑制するため、むしろキャッシュレス決済のための投資が促進される、というのだ。新紙幣の発行は、決済絡みの投資を促すことは間違いない。その意味では、短期的には「改修特需」、長期的には「キャッシュレス」とテーマが絡みあっているとみることができるかもしれない。

 さて、新紙幣では、偽造防止の技術が従来よりも一段と強化されている。具体的には、世界初となる最先端の3Dホログラム技術が導入され、「すかし」についても、紙の厚みを変えることで高精細な模様となっている。加えて、視覚障害者への配慮ということで、触ることでも識別しやすく設計されているようだ。

 6月下旬に新紙幣の発行に関する発表があった際に、関連と位置付けられている銘柄には物色がみられた。市場も注目のテーマとして意識している証左だろう。今回は、改めて「新紙幣関連」の銘柄に焦点をあてた。具体的には、紙幣識別機などのほか、技術や素材面で活躍が期待される銘柄を挙げた。

●日金銭、マースGHD、三菱紙、渋沢倉など注目

 日本金銭機械 <6418> [東証P]~世界の140を超える国や地域の貨幣に対応している貨幣鑑別・識別アルゴリズムが強みとなる。同社のメカトロニクス技術は、鑑別・識別ソフトウエアの変更のみで、さまざまな貨幣などに対応し、正確に搬送・分離・集積できる。ATM、券売機、精算機、自動販売機、納金機、各種キオスク端末機などを対象に、紙幣識別機ユニットを主力製品として事業を展開する。

 グローリー <6457> [東証P]~オープン出納システムや窓口用紙幣・硬貨入出金機など金融機関向けのほか、スーパー向けの売上金入金機、駅のロッカーなどで高いシェアを誇る。日本に続き、米州・欧州・アジアなど、海外での事業展開も加速しており、海外売上高が約半分を占めているほか、世界各国3000種類以上の通貨を認識・識別している。

 マースグループホールディングス <6419> [東証P]~パチンコ周辺機器を中心としたシステム機器を提供しており、スマートユニット(スマスロ・スマパチ対応)のほか、傘下のマースウインテックでは、Air紙幣搬送システム、各種貨幣関連機器(紙幣識別機・紙幣計数機他)、ICカードリーダライタ、電子錠などを手掛けている。

 三菱製紙 <3864> [東証P]~グループの非木材パルプメーカーである東邦特殊パルプにおいて、フィリピン産アバカ(マニラ麻)の葉繊維をパルプ化した製品が紙幣用紙原料として使用されている。

 東洋インキSCホールディングス <4634> [東証P]~凸版印刷 <7911> [東証P]の持ち分法適用関連会社であり、印刷インキのほか、塗布、成膜などの分野で、素材から加工品まで製品展開する技術を有する。印刷用インキ国内3位のサカタインクス <4633> [東証P]との資本提携は昨年解消したが、業務提携については継続。

 浜松ホトニクス <6965> [東証P]~カミオカンデ用の光電子増倍管と呼ばれる光センサー、光源、光学製品、カメラ、測光装置、計測・解析装置などに強みを持つ。ATM・自動販売機の紙幣識別などに同社の光技術が応用されている。

 澁澤倉庫 <9304> [東証P]~同社は倉庫業から総合物流へと事業のフィールドを広げているが、創業者である渋沢栄一翁の肖像が新しい1万円札の図柄に採用されたことにより、知名度は大きく上昇しており、関連銘柄の一角として関心が集まりやすいだろう。

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