東京製綱---独自技術を蓄積してきた老舗ロープメーカー
東京製綱<5981>は、クレーンやエレベーター用のワイヤロープ、繊維ロープを主力とする老舗のロープメーカー。中長期的ビジョンは「トータル・ケーブル・テクノロジー」の追求。これまで蓄積してきた広範な技術に加え、診断技術等のソフト面やカーボンファイバー等異素材の技術開発にも尽力している。CFCC(炭素繊維複合材ケーブル)は世界唯一の技術で、蒲郡工場にてフル生産を開始。将来的な事業ポートフォリオの一角に見据えている。
足元の業績では、2016年3月期第1四半期(15年4月~6月)決算は、売上高が前年同期比横ばいの146.85億円、営業利益が同213.5%増の5.33億円、経常利益が同176.1%増の5.18億円、四半期純利益が同32.3%減の2.8億円だった。エレベーターロープや道路安全施設の売上が伸び、スチールコード関連の収益も改善した。前期に特別利益を計上した反動で純利益は減益に。
2016年3月期通期については、売上高が前期比0.2%増の735億円、営業利益が同6.4%増の42億円、経常利益が同13%減の39億円、純利益が同22.3%減の30億円を見込んでいる。インドネシア向けCFCCの販売が拡大するも、海外の大型橋梁案件完了で売上は前期並みを想定。構造改革に目途が立ったこともあり、1株当たりの年間配当4円を予定している。
《SF》
提供:フィスコ