アジュバン Research Memo(6):処方の自社開発を目指し研究所を都内に開設
■業績の推移
(5)研究所の開設
2016年3月期のトピックスとして研究所の開設がある。アジュバンコスメジャパン<4929>は2015年10月に東京都品川区に研究所を開設した。当初の陣容は5名でのスタートだ。
研究所開設の目的は処方の開発だ。同社はいわゆるファブレス企業で、各製品の製造は外部の工場に委託している。現状では、同社の支払う製造原価の中には直接の製造費用に加えて製品の企画・処方に関する費用も含まれた形となっている。将来的に処方を自社開発すれば、委託先への支払額はその分だけ削減できることになる。同社では支払額を現状よりも10%程度削減可能とみている。
具体的には、まずヘアケア製品から処方開発がスタートする。今期は処方開発に注力し、2017年3月期中にはサンプル品を製造し、2018年3月期から独自処方製品の製造販売を開始する予定だ。その後、スキンケアへと順次処方開発の対象を拡大させていく計画だ。短期的な業績押し上げの効果は期待しにくいが、中長期的には直接・間接の実体的効果は大きいと弊社では期待している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
《HN》
提供:フィスコ