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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3997 トレードワークス

東証S
811円
前日比
-5
-0.61%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.3 1.93 2.47 1,386
時価総額 27.9億円
比較される銘柄
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ソルクシーズ
決算発表予定日

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トレードワークス Research Memo(1):M&A効果でエンジニアが大幅に増強、高成長実現に向けた体制が整う


■要約

トレードワークス<3997>は、証券会社やFX会社などの金融業界を主要顧客とする独立系システム開発会社である。インターネット証券取引システムを中心とした証券業界向けの金融ソリューション事業が売上高の大半を占める。2021年後半よりデジタルコマースなど新規事業領域への展開を開始したほか、エンジニアのリソース強化を目的に、2022年3月に(株)あじょ、2023年7月にペガサス・システム(株)とITシステム開発会社を相次いで子会社化するなど、事業規模拡大に向けて積極的な取り組みを進めている。

1. 2023年12月期第2四半期累計業績の概要
2023年12月期第2四半期累計(2023年1月-6月)の連結業績は売上高で前年同期比11.1%減の1,606百万円、営業損失で25百万円(前年同期は300百万円の利益)となった。売上高は金融ソリューション事業における新規開発案件の納品が下期に集中するため減収となった。利益面では、エンジニアの増員や情報セキュリティ管理体制の強化、デジタルコマース分野への先行投資を継続した結果、損失計上となったが、おおむね会社計画どおりの進捗となった。第2四半期末のエンジニアは前期末比19名増の143名と予定どおりのペースで増加した。

2. 2023年12月期の業績見通し
2023年12月期の業績は売上高で前期比7.0%増の3,500百万円、営業利益で同6.7%増の340百万円と期初計画を据え置いた。金融ソリューション事業で新たに3社にインターネット取引システムの導入が決まっているほか、既存顧客向けでも新NISA、外国株取引に関連した開発案件が売上計上される見込みである。また、デジタルコマース事業もメタバースプラットフォームの導入が進み、増収に寄与する見通しだ。加えて、2023年7月にシステムエンジニアの常駐派遣を行うペガサス・システム※を子会社化しており、下期から売上貢献する。期初計画には含んでいないため、業績への影響額が判明次第公表する意向としている。ペガサス・システムではエンジニアが48名在籍しており、今回の子会社化でグループ全体のエンジニア数は190名超と大幅に増強された。

※ペガサス・システムの売上高は2023年3月期で687百万円、営業利益は21百万円。


3. 中期経営計画の進捗状況
2021年12月に発表した2026年12月期までの5ヶ年の中期経営計画では、「次世代金融、新デジタル時代を見据えたテクノロジー・ファースト型の企業成長」をテーマに掲げ、事業領域の拡大とビジネスモデルの転換(利用型・ストック型ビジネスモデルの比率UP)を進めることで収益成長を目指す方針を打ち出した。業績目標としては、2026年12月期に売上高6,000百万円、営業利益795百万円を掲げ、売上高のうち1,100百万円はEC・メタバース・AIなどの新規事業領域で稼ぎ出す計画だ。また、既存事業におけるストック売上高比率を2022年12月期の51.2%(1,606百万円)から2026年12月期に62.7%(3,074百万円)まで引き上げ、より安定した収益基盤を構築する。主軸の金融ソリューション事業では年間2~3社ペースで新規顧客の開拓を進めると同時に、次世代金融ソリューションへの対応も推進する。デジタルコマース事業ではECプラットフォームにメタバースソリューションなど先進技術を組み合わせた次世代型のソリューションを提携先と協業しながら展開する。エンジニア数は210名を目標としていたが、M&Aの実施により目標を上回るペースで増強が進んでいる。デジタルコマース事業の収益化が課題となるものの、全般的には順調に進んでいるとの認識であり、次期中期経営計画では売上目標として10,000百万円も視野に入り始めたと見られ、今後の成長が期待される。

■Key Points
・2023年12月期第2四半期累計業績は減収となるもおおむね会社計画どおりに進捗
・2023年12月期の売上高はM&A効果により会社計画から上振れする見通し
・M&A効果により2026年12月期業績目標(売上高60億円、営業利益7.9億円)達成が視野に入る

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YI》

 提供:フィスコ

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