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3915 テラスカイ

東証P
2,087円
前日比
-44
-2.06%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
47.5 2.42 1.86
時価総額 269億円
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テラスカイ Research Memo(8):2024年2月期から利益ベースでも高成長ステージに突入


■今後の見通し

1. 2024年2月期の業績見通し
テラスカイ<3915>の2024年2月期の連結業績は売上高で前期比26.5%増の19,536百万円、営業利益で同115.1%増の1,101百万円、経常利益で同93.5%増の1,180百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同113.9%増の743百万円と大幅増収増益となり、営業利益と経常利益は3期ぶりに過去最高を更新する見通しだ。

Salesforce関連の導入案件やSAPのクラウド移行案件等を中心に引き続き旺盛な需要に対応すべく、人材採用を強化していく方針で、従業員数(関連会社含む)は前期末比で約1.4倍の1,401人を目標としており、そのうち約半分はテラスカイ・テクノロジーズで増員していくことにしている。また、同社でも新たに秋田県及び秋田市と立地協定を締結し、2023年7月に秋田市内にサテライトオフィスを開設、2024年3月からクラウドインテグレーション事業を開始する予定で、2030年までに現地で30名の雇用創出を行うことを発表した。さらに、前期に引き続き2棟目となる社員寮を都内に開設し、地方採用の受け入れ態勢を強化していく。離職率の改善に向けた施策については、給与面での処遇改善だけでなく、働きやすい職場環境の整備やキャリアアップ制度の充実、社員同士のコミュニケーションの活性化などによるエンゲージメントの向上を図っていく。なお、テレビCM関連費用については前期比で若干減少する見込みで、主に第1四半期に計上する予定だ。このため、四半期ベースの利益では、第1四半期にやや低めの水準となり第2四半期以降に成長が加速していくものと予想される。

事業セグメント別では、ソリューション事業の2ケタ増収増益が続くほか、製品事業についても2ケタ増収、利益は収支均衡か若干の黒字となる見込みだ。ソリューション事業のうち、BeeXの計画は売上高で前期比20.0%増の6,910百万円、営業利益で同6.0%増の427百万円となっている。売上高は高成長が続くものの、人材投資やマーケティング投資を積極化するため、利益の伸びは鈍化する計画となっている。

テラスカイ・テクノロジーズについては人員を約2倍の400名弱まで増員する計画となっており、予定どおり採用が進めば売上高も2倍程度に増加し、営業利益も黒字化する見通しだ。粗利益率についてはほかのIT系派遣会社とほぼ同水準と見られるが、顧客先は同社の既存顧客などほぼ決まっているため、営業コストは殆どかからない。このため、売上高が一定水準を超えてくれば営業利益率は2ケタ台が期待できるものと弊社では見ている。Salesforce関連では、導入先企業でエンジニアが不足していることもあり、Salesforceの新しい製品・サービスを追加する際に、同社に発注するケースが殆どであったが、プロジェクトを完了するまでに時間が掛かることが課題となっていた。顧客自身が内製化できるようになればサービスの立ち上げ期間も短くできるため、不足しているリソースをテラスカイ・テクノロジーズが派遣することでこうした課題を解消し、グループ全体での成長につなげていく戦略だ。また、現在はSalesforce関連に特化した派遣・紹介サービスのみだが、2023年4月にAWS専門の人材派遣を行うAWS事業推進部を新設しており、今後はBeeXの顧客を中心にAWS分野における専門人材の派遣サービスも展開していく予定となっている。AWS関連で2026年度に100名体制まで増強し、売上高10億円を目標に掲げている。

一方、製品事業では「mitoco」で年率30%台の売上成長が続く見通しで、同事業のけん引役となる。「mitoco」の開発費がピークアウトすることもあり、利益面では収支均衡または黒字化する見込みとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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