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3839 ODKソリューションズ

東証S
611円
前日比
-4
-0.65%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.6 0.82 1.64 51.33
時価総額 50.1億円
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ODK Research Memo(4):前期に続き2018年3月期は大幅増収、利益は倍増で落着。事業拡大傾向が鮮明に


■業績動向

1. 2018年3月期決算の業績概要
ODKソリューションズ<3839>は4月27日付で2018年3月期連結決算の発表を行った。それによると、売上高は4,898百万円で前期比13.6%増、営業利益は365百万円で同125.1%増、経常利益は387百万円で同110.9%増、親会社株主に帰属する当期純利益は258百万円で同113.3%増であった。

前期比13.6%増の売上高を計上した要因は、教育業務における新規受託や処理件数増、前期6月に開始したファルコバイオシステムズの臨床検査システムの運用業務の対比期間の増加等で、システム運用が4,373百万円(単体、前期比12.2%増)と増収となったこと、システム開発が証券総合システム「SENS21」の導入開発等により365百万円(同49.0%増)と増収となったこと等である。

業務別(単体)で見ると、教育については、Web出願システム、入試アウトソーシングサービス、及びUCAROの受託増により、 2,780百万円(単体、前期比13.8%増)と拡大した。証券・ほふり業務は、証券総合システム「SENS21」新規ユーザー獲得にともなう導入開発及び事務代行業務等により、1,219百万円(同12.2%増)であった。一般業務は、 前記ファルコバイオシステムズの臨床検査システムの運用業務等で586百万円(同30.2%増)と拡大した。一方、金融業務については、受託業務の一部終了で161百万円(同3.1%減)と減収であった。

一方、営業費用(単体)については、ファルコバイオシステムズの臨床検査システムの運用業務、教育業務における新規受託等により、外注費(同社勘定科目上では「支払手数料」)の増加、ソフトウェア資産の計上減による労務費経費の増加、UCARO拡販に向けた営業強化等による販管費の増加等で、4,390百万円(前期比9.6%増)であった。ただし、売上高の伸び(単体、14.5%)に比べ、営業費用は9.6%増にとどまったため、売上拡大にともなう売上総利益の増大によって、営業利益は大幅に拡大した。

同社グループは、2009年3月期に過去最高の単体売上高(5,786百万円)を計上して以後、証券取引所統合の影響により受託事業が縮小していた。しかし、2014年3月期に売上高が底入れ(3,112百万円)し、単体営業利益についても2016年3月期で底入れ(96百万円)となり、2017年3月期に続き2018年3月期は増収増益の事業拡大傾向が鮮明になってきた。


収益計上が下期偏重も、良好な財務状況、高い自己資本比率
2. 財務状況と経営指標
2018年3月期末の総資産は前期末比711百万円増の7,184百万円となった。内訳を見ると、ソフトウェア(仮勘定を含む、前期末比204百万円減)や繰延税金資産(長期・短期含む、同96百万円減)の減少があった一方、売掛金(同621百万円増)や投資有価証券(同488百万円増)の増加があったことによるものである。

負債は2,371百万円となり前期末に比べ56百万円増加しており、長期借入金(前期末比240百万円減)の減少があった一方、買掛金(同80百万円増)及び長期リース債務(同75百万円増)の増加があったことによる。純資産は前期末比654百万円増加し4,813百万円となった。これは、利益剰余金が 182百万円増の3,235百万円となったことに加え、その他有価証券評価差額金の増加や自己株式を処分したことによるものである。経営指標を見ると、収益性を表す指標はいずれも増益決算を受けて前期に比べ改善した。また、健全性を表す自己資本比率は利益剰余金、その他包括利益累計の増加により前期末比で改善、有利子負債比率も長期借入金の減少で改善した。一方、流動比率は買掛金、その他の流動負債の期末時点での一時的な増加の影響はあったものの、300%以上という高レベルを維持している。

主力である教育業務の事業の性格上、収益計上が下期偏重となるものの、比較的潤沢なキャッシュや高い自己資本比率・流動比率等の安全性により、健全な財務状況で運営されていることがわかる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)

《NB》

 提供:フィスコ

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