貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

3675 クロスマーケ

東証P
501円
前日比
-10
-1.96%
PTS
501円
22:38 05/10
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.7 1.49 2.59 807
時価総額 100億円
比較される銘柄
インテージH, 
GMOリAI, 
イード
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

クロスマーケ Research Memo(9):2016年12月期は2ケタ増収を見込む


■決算動向

(3) 2016年12月期会社予想

a) 2016年12月期業績見通し
クロス・マーケティンググループ<3675>の2016年12月期は、中期経営計画(売上高16,287百万円、営業利益1,249百万円)をもとに、売上高16,535(同11.3%増)、営業利益1,251百万円(同1.5%増)と2ケタ増収ながら営業利益はほぼ横ばいとなる予想だ。

売上高については各事業ともに堅調な成長を維持すると予想。内訳を見ると、国内リサーチ事業が堅調に推移することに加えて、ITソリューション事業とその他の事業が大きく伸びることが2ケタの成長のリード役となると見ている。なお、利益の伸びが小幅にとどまるのは、海外子会社での進行基準適用によるプラス分がはく落することが主要因。進行基準適用の一時的要因を除いた実質的な営業利益の伸び率は20.0%弱程度となる見込み。

なお、セグメント別の計画、取り組みは以下のとおり。

○リサーチ事業
リサーチ事業に関しては、売上高は13,832百万円(同7.2%増)と順調に推移すると予想している。国内リサーチ事業は9,050百万円(同8.6%増)を予想するのに対して、海外リサーチ事業は4,782百万円(同4.7%増)と、国内に比べて低い伸びを見込む計画となっている。これは、前期に実施したKadenceグループの進行基準適用によるプラス効果がなくなることがマイナス要因として働くほか、アジアにおける経済環境、為替動向を考慮し、保守的に見ているためだ。

なお、取り組みとしては、足元事業規模の拡大を優先していたため、生産性が低下傾向にあった。この状況を打開するために、人数当たりの売上高・利益をKPIとして事業を展開することに加えて、オフラインやグローバルリサーチ等の複合型のサービスを絡めてクライアントのマーケティング課題へ提言するソリューションサービスを展開することにより、生産性・付加価値の向上を図る。また、北米市場の開拓を進め、アジアとのシナジー強化を図る。ブランド診断、ワークショップ、ニューロ等、サービス領域の拡大を進めることになっている。

○ITソリューション事業
売上高は2,094百万円(同22.9%増)と2ケタ増収を予想している。これは、2015年9月に子会社化したクロス・ジェイ・テックがフル寄与することがプラス要因として働くことが主な要因。提案力の強化により顧客開拓を推進する一方で、生産性・品質の向上に努めるほか、エンジニア派遣事業やプライベートDMPサービス等のITソリューション領域へストック型のサービスを展開することにより、新規サービス・事業領域の拡大を図る方針。

○その他の事業
売上高は609百万円(同140.6%増)と高い伸びを見込む。人員採用の積極化によりトップラインの拡大を目指すことが基本方針。Webマーケティング事業では、加えて外部パートナーとの連携によるサービスの改善・差別化を進める。一方、プロモーション事業ではサービスに細かい改善を行うことで顧客ニーズに対応する。

弊社では、世界の景気動向の先行きという点で不透明要因があるため、アジアを中心に保守的な計画となっているものの、目先の落ち込みは見られず、ITソリューション事業の受注残が積み上がっていることなどからすると、堅調な状況が続くと予想する。

b) 2016年12月期第2四半期累計連結業績の会社予想
第2四半期累計(1月?6月)連結業績は、売上高7,757百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益418百万円(同22.4%減)と、増収ながら2ケタ営業減益になると予想している。増収を予想しているのは、リサーチ事業が堅調に推移するとみていることに加えて、タイや米国の子会社、クロス・ジェイ・テックが寄与することが要因。一方、減益予想となっているのは、リサーチ事業で採用を含め人件費を中心に費用を徹底的にコントロールした結果、前年同期の利益が膨らんでいたことによる反動を予想するため。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均