ネットイヤー Research Memo(4):自己資本比率は70%超で財務の健全性は維持
■ネットイヤーグループ<3622>の業績動向
2. 財務状況と経営指標
2019年3月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比461百万円減少の2,742百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では売上げの減少に伴い売掛債権が260百万円減少したほか、現預金が48百万円、仕掛品が40百万円それぞれ減少した。また、固定資産は減損損失を計上したこともあり、有形固定資産が81百万円減少した。
負債合計は前期末比357百万円減少の783百万円となった。有利子負債が116百万円減少したほか、仕入債務が89百万円、前受収益が63百万円、受注損失引当金が62百万円それぞれ減少した。なお、有利子負債については2019年夏までに完済する予定となっている。純資産合計は前期末比104百万円減少の1,958百万円となった。親会社株主に帰属する当期純損失83百万円や配当金の支払23百万円が減少要因となっている。
経営指標を見ると、自己資本比率が前期末の63.5%から70.3%に上昇し、有利子負債比率が7.5%から1.9%に低下するなど、財務体質の改善が進んでいる。一方、収益性については特別損失の計上によりROEが悪化したものの、ROAや売上高営業利益率はそれぞれ前期比で改善した。ただ、水準としてはまだ低く今後はプロジェクトの収益性改善と同時に、売上アップにも取り組んでいく必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ