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3622 ネットイヤーグループ

東証G
566円
前日比
+3
+0.53%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
37.4 1.53 1.06
時価総額 39.6億円
決算発表予定日

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ネットイヤー Research Memo(1):2019年3月期は3期ぶりに経常利益で黒字転換する見通し


■要約

ネットイヤーグループ<3622>は、インターネット技術を活用したデジタルマーケティング支援事業を展開しており、主にWebマーケティング領域において豊富な実績を持つ。子会社にソーシャルメディアを基軸としたデジタルマーケティング支援で業界トップクラスの(株)トライバルメディアハウスを持つ。

1. 2019年3月期第2四半期累計業績
2019年3月期第2四半期累計(2018年4月-9月)の売上高は前年同期比3.8%減の2,537百万円、経常損失は155百万円(前年同期は194百万円の経常損失)となった。2017年8月に連結子会社だったrakumo(株)の全株式を売却したことにより、売上高で130百万円、営業利益で10百万円の減収減益要因となっており、既存事業ベースでは微増収となっている。企業のデジタルマーケティング投資が拡大するなかで増収率が低いように見えるが、これは赤字体質からの脱却を図るため、収益性を重視した受注活動に取り組んだためだ。また、プロジェクト管理体制の強化や値引き抑制も継続的に取り組んだことにより、当第2四半期累計期間に受注し、売上計上した案件の中で赤字プロジェクトの損失額は2百万円と前年同期の25百万円から大幅に減少しており、営業損失の縮小要因となった。

2. 2019年3月期業績見通し
2019年3月期の売上高は前期比1.5%減の6,100百万円、経常利益は79百万円(前期は53百万円の経常損失)と期初計画を据え置き、3期ぶりの黒字に転じる見通しだ。第2四半期までは経常損失となっているが、同社の業績は下期偏重型であること、前期から取り組んできた収益改善施策の効果が下期は一段と顕在化することから、通期での黒字化は可能と見られる。今下期はプロジェクトの外注比率低減を進め、内製化率向上によって収益性の更なる改善を図っていく方針となっている。また、受注機会創出のための新規サービスとして2018年8月に「GDPR※1対応簡易調査サービス」、11月に「カスタマージャーニー※2分析サービス」の提供をそれぞれ開始したほか、企業のデジタルトランスフォーメーション※3を後押しするために「デジタルサービスデザイン部」を新設、上流プロジェクトへの対応力を強化して新規受注の拡大につなげていく考えだ。

※1 GDPR…EU一般データ保護規則。EU域内における個人情報保護のための規則。2018年5月に施行された。EU域内から域外への個人情報の移転は本人同意を得る等の一定の要件を満たしていない限り原則禁止となり、違反した場合は罰則規定が設けられている。
※2 カスタマージャーニー…商品やサービスを利用する顧客の行動履歴を時系列で見える化したもの。
※3 デジタルトランスフォーメーション…ITを用いて企業のビジネスモデルやビジネスプロセスを変革すること。


3. 子会社の業績は好調
連結子会社のトライバルメディアハウスに関しては順調に収益が拡大している。企業のデジタルマーケティング戦略の中で、SNSを活用する動きが年々広がっており、ソーシャルメディアマーケティングに関する企画・立案や運用ノウハウを持つ同社への引き合いが増加しているためだ。2018年3月期の売上高は前期比27.1%増の1,955百万円、経常利益が同56.2%増の104百万円と過去最高業績を更新し、当第2四半期累計売上高についても大型案件の受注獲得により前年同期比30%増と好調を持続している。自社の情報メディアサイト「Funmee!!」についてはまだ先行投資段階であるものの、今後もソーシャルメディアを基軸としたマーケティング支援サービスの成長により連結業績への貢献が期待される。

■Key Points
・インターネット技術を活用したデジタルマーケティング支援事業が主力
・2019年3月期はプロジェクト収益の改善により営業利益、経常利益で3期ぶりに黒字転換する見通し
・難易度の高いプロジェクト領域にチャレンジし、業界内での競争優位性を確保していく戦略

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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