信用
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3562 No.1

東証S
1,001円
前日比
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PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.2 1.71 3.50
時価総額 69.6億円
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No.1 Research Memo(1):2024年2月期上期は減益となるも、重視する業績指標は堅調に推移


■要約

1. 会社概要
No.1<3562>は、「日本の会社を元気にする一番の力へ。」を経営理念に掲げ、全国の中小・零細企業を主な対象として、情報セキュリティ機器の企画開発・製造・販売及び保守事業や、OA関連商品の販売及び保守・メンテナンス事業などを手掛けている。創業来、複合機やビジネスフォン、PCなどOA機器販売や保守・メンテナンス事業を軸として日本各地に営業拠点を開設し、業容を拡大してきた。フローとストックの両軸型のビジネスモデルであるが、最近では顧客接点を生かしたストック型ビジネスの比重を高めるため、月額課金によるコンサルサービスの強化に注力している。また、2020年7月には、情報セキュリティ機器等の企画開発・製造を手掛ける(株)アレクソンを完全子会社化し、シナジー創出にも取り組んでいる。

2. 2024年2月期上期の業績
2024年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比0.5%減の6,584百万円、営業利益が同21.0%減の474百万円と減収減益となった。売上高は、前期におけるアスクル事業撤退の影響により僅かに減収となったが、その点は想定内。DX進展に伴う情報セキュリティ機器へのニーズが継続したことに加え、同社が重視するKPI(単体ベース)についても、アクティブユーザー数、複合販売比率※1、長期契約比率※2がそれぞれ堅調に推移した。また、注力するストック収益についても着実に底上げができている。利益面では、高付加価値商材の伸びやストック収益の積み上げにより売上総利益率が改善。ただ、販管費については、事業拡大に向けた費用(活動費の増加など)が先行したことで、利益を押し下げる要因となった。

※1 2種以上の複合契約が発生している企業の割合。
※2 アクティブユーザーのうち、初回契約日が6年以上前の企業の割合。


3. 中期経営計画の概要とその進捗
同社は、中期経営計画「Be a Platformer」(2021年2月期~2024年2月期)を推進している。ビジネスモデルの変革と事業領域の拡大に向けて、1) アレクソンとのシナジー効果発揮、2) ソリューション営業の深化(ストック収益の拡大)、3) ハード×ソフト(情報セキュリティ領域の拡大)、4) クラウド型サービスの開発、5) M&A・事業提携・新規事業、に取り組むことで、最終年度の売上高(収益認識基準適用後)13,373百万円、営業利益1,280百万円、EBITDA 1,367百万円を目指しており、営業利益率は9.6%に大きく改善する計画となっている。2024年2月期上期は、注力するNo.1ビジネスサポートのリニューアルやファインズ<5125>との業務提携※など、成長基盤の強化に向けて一定の成果を示すことができた。

※ファインズは、動画制作、動画配信プラットフォーム運営、DXコンサルティングなど動画を起点としたマーケティングでDX化を推進する会社であり、同社と顧客層が同一のため親和性が高い。DX推進においてファインズのマーケティング領域を加えることで、さらなる付加価値を顧客に提供し、中小企業における事業活動の活性化を支援するところに狙いがある。


4. 2024年2月期の業績予想
2024年2月期の連結業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比0.5%増の13,373百万円、営業利益を同11.3%増の1,280百万円と増収増益(及び中計目標値の達成)を見込んでいる。引き続き、情報セキュリティ機器の伸びを見込むとともに、営業体制強化の効果継続により、アクティブユーザー数の拡大や複合販売の推進、No.1ビジネスサポートの積み上げ等が増収に寄与する。また、中期経営計画の最終年度として成長基盤の仕上げに注力する考えだ。利益面では、上期において費用が先行したものの、下期での収益の伸びにより増益を確保する見通しである。

■Key Points
・2024年2月期上期は事業拡大に向けた先行費用により減益となるも、重視する業績指標は堅調に推移
・活動面では、注力するNo.1ビジネスサポートのリニューアルやファインズとの業務提携など、成長基盤の強化に向けて一定の成果を示す
・2024年2月期の通期業績予想を据え置き、増収増益(及び中計目標値の達成)を見込むとともに、成長基盤整備の仕上げに注力する方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《SO》

 提供:フィスコ

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