シンワアート <
2437> [JQ] が6月26日大引け後(15:30)に業績修正を発表。15年5月期の連結経常利益を従来予想の2億8600万円→4900万円(前の期は1億2200万円)に82.9%下方修正し、一転して59.8%減益見通しとなった。
会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した12-5月期(下期)の連結経常利益も従来予想の3億0100万円→6400万円(前年同期は5900万円)に78.7%減額し、増益率が5.1倍→8.5%増に縮小する見通しとなった。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
○連結業績予想の修正の理由1. エーペック株式会社による再生可能エネルギー関連事業におきましては、50kW級の低圧型太陽光発電施設の販売が、平成26年12月にはグリーン投資減税の追い風を受けて順調な消化を見せ、平成27年3月末までの完工物件の予定数が当初より大幅に上回る見込みとなりましたので、平成27年1月9日付で通期の連結業績予想の修正を公表いたしました
»続く
が、平成27年1月には、既に完工し、購入顧客も決定して系統連系工事を待つのみだった岡山15基の連系が見送りとなり、千葉で予定していた5基の連系販売のうち2基の連系が延期になったため、20基予定していた販売台数が3基という結果に終わりました。 これにより、1月販売計画分を補完すべく、当初の計画から大幅な計画の変更が必要となりました。急遽、鹿児島県内で15基の完工物件を仕入れ、営業努力を重ねてまいりましたが、こちらでは物件と顧客の需要とが合わずに成約に至りませんでした。また、平成27年2月以降は千葉県内の連系が見込める案件に集中して追加の部材を発注し開発と販売を進め、2月に1基、3月に31基、4月に2基、5月に9基の販売をいたしましたが、下半期に予定していた56基には届かず55基の販売に留まりました。平成27年5月末まで営業活動を続けておりました千葉県内14基の販売は来期に持ち越しとなりました。2. 高圧型太陽光発電施設の販売に関しましては、平成27年3月に500kW級の太陽光発電施設1基を連系・販売いたしました。計画では更に自社で開発を続けておりました兵庫県の800kW級太陽光発電施設を販売し、合計2基の実績を上げる予定でしたが、兵庫県の800kW級太陽光発電施設については、最終的に自社で保有することといたしました。当該案件につきましても、当初は販売案件として複数のお客様と商談を続けてまいりましたが、その中で最終的に条件が合わなかったため、自社で経過観察をしていくこと、及び今後エネルギー関連事業を継続するにあたって電力の卸売りや風力発電の可能性もこの場所で模索したいと考えたことにより、一旦自社保有することを決定しました。従いまして、高圧型太陽光発電施設1基分の収益を補完すべく、平成27年3月中旬頃より元々自社で保有しております宮崎県西都市の1MW級太陽光発電施設の売却に本格的に取り組みました。九州、関西、関東等複数の候補先と最後まで粘り強く交渉を続けてまいりましたが、5月末までの成約には至りませんでした。3. 売電収入につきましては、上半期は計画値を下回っておりましたが、下半期は天候に恵まれ、更に売却予定だった兵庫県の800kW級太陽光発電施設の売電収入も加わったため、最終的には計画値を30.1%上回る見込みとなりました。4. 計画値との販売台数での差異は、低圧型太陽光発電施設で1基、高圧型太陽光発電施設で1基のみだったものの、売上、利益ともに大幅に目標に満たなかった最大の要因は、低圧型太陽光発電施設で平成27年3月に見込んでいた、グリーン投資減税の適用による100%即時償却を目的とした法人の需要が想定よりも少なく、販売価格を高く設定できなかったこと、及びまとめ買いによる販売台数が伸びなかったことが挙げられます。1基あたりの計画値との乖離率は、売買代金で約30%減、粗利益で約40%減であり、結果として目標数値との間に大きな差異が生じる要因となりました。この乖離は平成27年3月以降顕著に表れており、グリーン投資減税適用による100%即時償却というメリットがなくなった平成27年4月以降は、生産性向上設備投資促進税制の適用を促す営業活動を集中して行ってまいりましたが、制度への認知度がまだ低く当期実績には結びつかなかったため、結果として4月以降も引き続き販売価格を低く設定または遠隔監視装置の設置をサービスする等により、利益率を下げて販売することとなりました。また、計画では大きく見積もっておりました高圧型太陽光発電施設1基分の売上、利益がともになくなる結果となり、予想を下回る要因の一つとなりました。 従いまして、販売台数といたしましては目標数の95%以上を達成しているものの、売上、利益ともに補完するには至らず、前回公表の予想値に対して売上高は73.9%、営業利益は54.3%、経常利益は36.7%、当期純利益は47.8%と、大きく下回る見込みとなりました。 また、子会社Jオークション株式会社において、平成26年11月及び平成27年3月に香港で開催したオークションの会場費、カタログ費、販売費及び一般管理費が増加したにもかかわらず取扱高、売上高ともに当初予算を大きく下回りました。 当社単体の業績に関しましては、下記個別業績予想の修正の理由のとおりであります。 以上により、当社グループの平成27年5月期通期の連結業績予想数値を、上記のとおり修正するものであります。○個別業績予想の修正の理由1. 当事業年度のオークション事業全体の出品点数は、前年比1.28%増の5,458点、落札率は前年比0.4ポイント減の91.1%(いずれも前事業年度のBags/Jewellery & Watchesオークション開催分を除いた数値で比較しております。)となりました。 前事業年度は、岩下記念館コレクション(取扱高771,305千円)や日本刀オークション(同206,380千円)等の大型の特別オークションの開催がありましたが、当事業年度は、平成26年7月開催の「棟方志功―漆黒の宇宙、紅色のいのち」以外の大型の特別オークションの開催がないものとして、すでに当初の業績予想値には織り込んでおりました。 高額品を取り扱う主力の近代美術オークションでは、岩下記念館コレクションの近代美術部門で取り扱った作品を含めた前年数値との比較でも、出品点数は前年比24.5%増の853点、取扱高は前年比17.1%増の2,577,550千円、落札率も前年比1.8ポイント増の84.5%と、ともに大きく増加いたしました。 しかしながら、平成27年1月開催の近代美術オークションの実績が、取扱高、売上高ともに当初予算に対して大きく未達となった他、オークション事業全体の売上構成では、売上高に占める手数料収入の割合が増加した半面、利益率の高い在庫商品の取り扱いが減少しました。また、低価格品の取扱高減少もあり、その結果当社オークション事業の取扱高は前年比2.2%減の3,754,450千円、売上高は前年比13.0%減の763,247千円となりました。2. また、当社は、商品を在庫として取得した後、リスク管理の一環として在庫商品による将来の不確定な損失の発生に備えるために、一定期間を経過する毎に内規に従って評価減を行っております。 当社では、これまで在庫商品の取り扱いにより多額の損失が発生したことはありませんが、保守的な観点から、予め定めた基準に従って商品原価を積み増しし、簿価の引き下げを定期的に行っております。 従いまして、実際の在庫商品の評価額は、引き下げられた簿価とは必ずしも一致するものではなく、また、この評価減により直ちに資本流出が発生するものではありません。 当社は平成23年5月期より積極的に在庫商品の取得を行ってきており、その後の当社の収益に大きく貢献してきましたが、当事業年度も内規に基づき、100,263千円の評価減の積み増しを実施することにより、結果的に利益を大きく圧迫することとなりました。3. これらのオークション事業の不足分及び在庫商品の評価減による積み増し分に充てる収益の捻出策として、平成27年3月以降開催のオークションで挽回するべく作品募集に鋭意努力すると共に、精力的に多くのプライベートセール案件に取り組みました。 その結果、3月以降のオークション事業では、特別オークションとして中川一政コレクション(平成27年3月)やワインオークション(同5月)を開催し、ほぼ目標どおりの実績を挙げることはできましたが、収益を補完するまでには至りませんでした。 また、特にプライベートセール部門では、平成27年3月初旬頃から大型案件の具体的交渉を開始しました。この案件は、成約により、オークション事業での不足分及び評価減の積み増し分をカバーするに十分な収益をあげることが可能である特別な大型案件でしたが、販売交渉が思うように進まない中、4月中旬頃には、別の大型案件の交渉も開始しました。この案件も、同程度の収益が見込める大型案件であり、これら2つの大型プライベートセールの成約に向けて当事業年度末ぎりぎりまで鋭意努力いたしましたが、成約には至りませんでした。 以上により、当事業年度の売上高は、1,093,777千円、経常利益は32,801千円となる見込みであります。 なお、前述の在庫商品の評価減は、あくまで当社の自主ルールに基づくものであり、税務上は損金不算入となることから、当事業年度は法人税等48,841千円、法人税等調整額△23,856千円の計上を見込んでおります。また、当事業年度におきましてシンワメディコ株式会社及びJオークション株式会社2社の関係会社株式の減損処理を行い、特別損失を計上いたしますので、当期純損失は△9,075千円となる見込みであります。○配当予想について 当期の配当予想につきましては、当社の在庫商品の評価減は損失ではなく、実質的な収益は一定程度あがっていること、また現時点においては、当社の現下の事業環境が来期も継続するものとの予想のもとに、前回公表値から修正はありません。※上記の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後様々な要因によって予想値と異なる結果となる可能性があることにご留意ください。
業績予想の修正
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 14.12-05 |
2,912 |
316 |
301 |
187 |
28.66 |
6 |
15/01/09 |
新 14.12-05 |
2,131 |
88 |
64 |
37 |
6.97 |
6 |
15/06/26 |
修正率 |
-26.8 |
-72.2 |
-78.7 |
-80.2 |
-75.7 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 2015.05 |
3,728 |
304 |
286 |
163 |
24.98 |
6 |
15/01/09 |
新 2015.05 |
2,947 |
76 |
49 |
13 |
2.45 |
6 |
15/06/26 |
修正率 |
-20.9 |
-75.0 |
-82.9 |
-92.0 |
-90.2 |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。修正1株益、修正1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
13.12-05 |
817 |
65 |
59 |
61 |
11.5 |
6 |
14/07/11 |
予 14.12-05 |
2,131 |
88 |
64 |
37 |
7.0 |
6 |
15/06/26 |
前年同期比 |
2.6倍 |
+35.4 |
+8.5 |
-39.3 |
-39.5 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
単 2013.05 |
1,248 |
36 |
47 |
35 |
6.9 |
2 |
13/07/11 |
連 2014.05 |
1,385 |
135 |
122 |
108 |
20.4 |
6 |
14/07/11 |
連 予 2015.05 |
2,947 |
76 |
49 |
13 |
2.5 |
6 |
15/06/26 |
前期比 |
2.1倍 |
-43.7 |
-59.8 |
-88.0 |
-88.0 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・決算期表記後の「*」は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。同一の会計基準内で規則変更が行われた場合については、変更は考慮せずに比較を行っています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。