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2162 nms

東証S
401円
前日比
-14
-3.37%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.8 1.86 1.75 81.58
時価総額 86.7億円
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決算発表予定日

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nms Research Memo(1):2023年3月期は期初想定を大幅に上回る。新・中期経営計画も公表


■要約

nmsホールディングス<2162>は、ヒューマンソリューション(HS)事業、エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス(EMS)事業及びパワーサプライ(PS)事業を行う。HS事業は製造派遣、製造請負、修理カスタマーサービスを行う。EMS事業は、国内及び海外において電子機器基板の実装組み立てサービスを行う。PS事業は、電源分野における設計開発・製造・販売を行う。同社は、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」を標榜し、3つの事業を組み合わせて「人材ビジネス」×「モノづくり」の強みを最大化することを経営の主眼としている。

1. 2023年3月期の業績概要
2023年3月期の連結業績は、売上高が前期比24.9%増の79,033百万円、営業利益が1,537百万円(前期は361百万円の損失)、経常利益が同11.6倍の1,426百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が505百万円(同1,980百万円の損失)となった。上期は新型コロナウイルス感染症の再拡大(以下、コロナ禍)に伴う各国のロックダウンによるサプライチェーンの混乱、部材価格・物流コスト上昇などがネガティブに作用したが、2022年夏以降は顧客の挽回生産が顕著となったことに加え、基盤強化策の成果もあり、EMS事業やPS事業において第3四半期以降に業績が回復した。期初時点では600百万円の営業利益を計画していたが、2022年9月に800百万円へ、2023年1月に1,200百万円へ2度にわたる上方修正を実施、最終的には修正値を大幅に上回る1,537百万円で着地した。

2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の連結業績は、売上高が85,000百万円(前期比7.5%増)、営業利益が1,800百万円(同17.1%増)、経常利益が1,050百万円(同26.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が550百万円(同8.8%増)と、引き続き増収増益を計画している。2023年3月期の第3四半期及び第4四半期に挽回生産や部材価格高騰分の売価是正などによって売上高・営業利益ともに大幅増となった。2024年3月期は挽回生産による在庫調整が上期いっぱい続く見通しであるものの、抑制してきた戦略投資の実行を予定しており、新・中期経営計画期間における売上高・利益の成長につなげる計画である。各事業とも新規受注の獲得は順調に進んでいる状況にあり、顧客の生産状況等により四半期毎の業績に若干の変動はあるが、今回新たに策定された中期経営計画の目標値の達成に向けて、着実な業績拡大がすべての事業において期待される。

3. 新・中期経営計画
同社は4月24日に新・中期経営計画を公表し、2026年3月期を最終年度とする目標を掲げた。経営指標としては、最終年度である2026年3月期に売上高1,000億円、営業利益42億円を目指す。2023年3月期の売上高790億円、営業利益15.3億円から大幅な成長を見込む。初年度である2024年3月期は上期に一部顧客の在庫調整の影響を見込んでいるが、下期に生産回復すること、2025年3月期以降は製造業の人手不足を背景としたHS事業の成長や、北米EMS事業の業績寄与など、独自性のあるビジネスモデルの特長を最大化し、売上高・営業利益ともに継続的な成長を計画している。また、新・中期経営計画期間中の株主還元は、内部留保と成長投資にキャッシュを振り向けながら、利益成長とともに段階的に配当金額を引き上げ、株主還元の強化も進める。

■Key Points
・2023年3月期は期初計画を2度にわたり上方修正。最終的には上方修正後の利益計画をも大幅に上回る着地
・2024年3月期も増収増益を計画も、2023年3月期下期にあった中国を中心とした挽回生産のあおりによる、一部顧客の在庫調整の影響を見込む
・新・中期経営計画では2026年3月期に売上高1,000億円、営業利益42億円を目標に掲げる。HS事業やEMS事業の成長がカギ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)

《SI》

 提供:フィスコ

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