利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 25社選出 <成長株特集>
本特集では、7月下旬から8月中旬までの決算発表集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は総集編 第1弾として、時価総額4000億円以上の銘柄を対象に、25年4-6月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、25年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している25社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、アドバンテスト <6857> [東証P]。25年4-6月期(第1四半期)の税引き前利益は1213億円とこれまでの過去最高益を72.0%も上回って着地。AI関連半導体需要の高まりを背景に、半導体の複雑化や性能向上が進んだことで、高性能SoC(システム・オン・チップ)半導体向け検査装置が大きく伸びた。業績好調に伴い、26年3月期の同利益を従来予想の2400億円→2970億円(前期比32.1%増)に上方修正し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。AI半導体相場の象徴としても脚光を浴び、株価は上場来高値を連日更新している。
3位にリスト入りした大塚商会 <4768> [東証P]の4-6月期(第2四半期)経常利益は282億円と過去最高だった前年同期実績を27.2%上回って着地。企業のIT投資需要が底堅く推移する中、システムインテグレーション事業で「Windows10」のサポート終了に伴うパソコンの更新需要を取り込んだほか、パッケージソフトも大きく伸びた。好調な業績を踏まえ、25年12月期の同利益を従来予想の822億円→866億円に上方修正し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしている。
4位のラクス <3923> [東証P]はクラウド事業で主力サービスの経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」の新規導入社数が引き続き増加したほか、IT人材事業では前期に採用したエンジニアが順調に稼働し、4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比56.4%増の36.5億円に拡大して着地。26年3月期の同利益は前期比46.8%増の150億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。併せて、9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施することも明らかにしている。
5位に入った八十二銀行 <8359> [東証P]の4-6月期(第1四半期)は経常利益が前年同期比37.0%増の231億円と2四半期連続の最高益更新を果たした。貸出金利息収入や預け金利息の増加によって資金利益が伸びたことに加え、株式などの売却益が膨らんだことも利益を押し上げた。26年3月期の同利益は前期比17.5%増の750億円と2期連続の最高益更新を見込む。
選出リストには、日銀の利上げに伴う貸出金利の上昇が追い風となる銀行が目立つ。八十二を筆頭に、めぶきフィナンシャルグループ <7167> [東証P]、コンコルディア・フィナンシャルグループ <7186> [東証P]、楽天銀行 <5838> [東証P]、千葉銀行 <8331> [東証P]、七十七銀行 <8341> [東証P]、ふくおかフィナンシャルグループ <8354> [東証P]の7社がリスト入りしている。
10位のサンリオ <8136> [東証P]はサンリオキャラクター全体の人気が高まる中、中国を中心にライセンス事業が拡大したほか、国内ではグッズ販売の好調が持続し、4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比72.6%増の202億円と過去最高益を達成した。業績好調に伴い、2期連続の最高益見通しだった通期の同利益予想を従来の607億円→680億円に上方修正するとともに、配当も従来の54円→60円に増額修正した。これを受けて、株価は8月18日に上場来高値8685円まで上値を伸ばす場面があった。
このほか、太陽ホールディングス <4626> [東証P]、関電工 <1942> [東証P]、野村総合研究所 <4307> [東証P]、三井海洋開発 <6269> [東証P]、ユー・エス・エス <4732> [東証P]、住友不動産 <8830> [東証P]、東京応化工業 <4186> [東証P]も決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6857> アドテスト 72.0 121357 70547 32.1 297000 224774 49.6 *
<4612> 日本ペHD 35.8 67852 49966 24.5 226000 181522 14.5 *
<4768> 大塚商会 27.2 28247 22211 14.1 86600 75931 20.2
<3923> ラクス 26.2 3657 2897 46.8 15000 10218 41.2
<8359> 八十二 18.8 23140 19486 17.5 75000 63838 13.6
<7167> めぶきFG 18.7 31690 26697 20.8 100000 82801 12.3
<7186> コンコルディ 17.3 38331 32676 18.1 145000 122764 13.3
<4684> オービック 15.2 27238 23635 8.4 97300 89770 33.7
<9042> 阪急阪神 14.9 48843 42518 6.1 118000 111242 13.4
<8136> サンリオ 9.4 20205 18469 27.2 68000 53453 34.0
<4527> ロート 9.0 16127 14793 1.3 43000 42434 18.0
<2212> 山パン 8.7 18898 17382 5.7 59500 56305 17.4
<5838> 楽天銀 8.7 23943 22027 27.5 91221 71524 20.6
<8331> 千葉銀 8.1 31070 28729 15.6 124300 107506 12.7
<8341> 七十七 6.8 17646 16522 11.1 62500 56273 9.8
<4626> 太陽HD 6.8 6657 6235 9.8 23700 21577 27.8
<1942> 関電工 6.2 18261 17198 7.6 64000 59498 18.5
<8354> ふくおかFG 5.9 32570 30760 12.9 117000 103594 10.3
<4307> 野村総研 5.1 37978 36152 12.6 151000 134161 32.5 *
<6269> 三井海洋 5.0 17697 16851 36.4 66423 48706 12.7 *
<3064> モノタロウ 3.8 11126 10714 15.3 43026 37320 38.1
<4732> USS 2.4 14870 14518 4.2 57200 54883 21.6
<8830> 住友不 2.1 105244 103032 4.4 280000 268323 14.6
<2702> マクドナルド 1.6 14305 14079 4.5 49500 47389 27.2
<4186> 東応化 0.2 10538 10520 18.7 41000 34554 22.0
※2024年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、25年4-6月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している25社を選び出し、4-6月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、アドバンテスト <6857> [東証P]。25年4-6月期(第1四半期)の税引き前利益は1213億円とこれまでの過去最高益を72.0%も上回って着地。AI関連半導体需要の高まりを背景に、半導体の複雑化や性能向上が進んだことで、高性能SoC(システム・オン・チップ)半導体向け検査装置が大きく伸びた。業績好調に伴い、26年3月期の同利益を従来予想の2400億円→2970億円(前期比32.1%増)に上方修正し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。AI半導体相場の象徴としても脚光を浴び、株価は上場来高値を連日更新している。
3位にリスト入りした大塚商会 <4768> [東証P]の4-6月期(第2四半期)経常利益は282億円と過去最高だった前年同期実績を27.2%上回って着地。企業のIT投資需要が底堅く推移する中、システムインテグレーション事業で「Windows10」のサポート終了に伴うパソコンの更新需要を取り込んだほか、パッケージソフトも大きく伸びた。好調な業績を踏まえ、25年12月期の同利益を従来予想の822億円→866億円に上方修正し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしている。
4位のラクス <3923> [東証P]はクラウド事業で主力サービスの経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」の新規導入社数が引き続き増加したほか、IT人材事業では前期に採用したエンジニアが順調に稼働し、4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比56.4%増の36.5億円に拡大して着地。26年3月期の同利益は前期比46.8%増の150億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。併せて、9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施することも明らかにしている。
5位に入った八十二銀行 <8359> [東証P]の4-6月期(第1四半期)は経常利益が前年同期比37.0%増の231億円と2四半期連続の最高益更新を果たした。貸出金利息収入や預け金利息の増加によって資金利益が伸びたことに加え、株式などの売却益が膨らんだことも利益を押し上げた。26年3月期の同利益は前期比17.5%増の750億円と2期連続の最高益更新を見込む。
選出リストには、日銀の利上げに伴う貸出金利の上昇が追い風となる銀行が目立つ。八十二を筆頭に、めぶきフィナンシャルグループ <7167> [東証P]、コンコルディア・フィナンシャルグループ <7186> [東証P]、楽天銀行 <5838> [東証P]、千葉銀行 <8331> [東証P]、七十七銀行 <8341> [東証P]、ふくおかフィナンシャルグループ <8354> [東証P]の7社がリスト入りしている。
10位のサンリオ <8136> [東証P]はサンリオキャラクター全体の人気が高まる中、中国を中心にライセンス事業が拡大したほか、国内ではグッズ販売の好調が持続し、4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比72.6%増の202億円と過去最高益を達成した。業績好調に伴い、2期連続の最高益見通しだった通期の同利益予想を従来の607億円→680億円に上方修正するとともに、配当も従来の54円→60円に増額修正した。これを受けて、株価は8月18日に上場来高値8685円まで上値を伸ばす場面があった。
このほか、太陽ホールディングス <4626> [東証P]、関電工 <1942> [東証P]、野村総合研究所 <4307> [東証P]、三井海洋開発 <6269> [東証P]、ユー・エス・エス <4732> [東証P]、住友不動産 <8830> [東証P]、東京応化工業 <4186> [東証P]も決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 4-6月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6857> アドテスト 72.0 121357 70547 32.1 297000 224774 49.6 *
<4612> 日本ペHD 35.8 67852 49966 24.5 226000 181522 14.5 *
<4768> 大塚商会 27.2 28247 22211 14.1 86600 75931 20.2
<3923> ラクス 26.2 3657 2897 46.8 15000 10218 41.2
<8359> 八十二 18.8 23140 19486 17.5 75000 63838 13.6
<7167> めぶきFG 18.7 31690 26697 20.8 100000 82801 12.3
<7186> コンコルディ 17.3 38331 32676 18.1 145000 122764 13.3
<4684> オービック 15.2 27238 23635 8.4 97300 89770 33.7
<9042> 阪急阪神 14.9 48843 42518 6.1 118000 111242 13.4
<8136> サンリオ 9.4 20205 18469 27.2 68000 53453 34.0
<4527> ロート 9.0 16127 14793 1.3 43000 42434 18.0
<2212> 山パン 8.7 18898 17382 5.7 59500 56305 17.4
<5838> 楽天銀 8.7 23943 22027 27.5 91221 71524 20.6
<8331> 千葉銀 8.1 31070 28729 15.6 124300 107506 12.7
<8341> 七十七 6.8 17646 16522 11.1 62500 56273 9.8
<4626> 太陽HD 6.8 6657 6235 9.8 23700 21577 27.8
<1942> 関電工 6.2 18261 17198 7.6 64000 59498 18.5
<8354> ふくおかFG 5.9 32570 30760 12.9 117000 103594 10.3
<4307> 野村総研 5.1 37978 36152 12.6 151000 134161 32.5 *
<6269> 三井海洋 5.0 17697 16851 36.4 66423 48706 12.7 *
<3064> モノタロウ 3.8 11126 10714 15.3 43026 37320 38.1
<4732> USS 2.4 14870 14518 4.2 57200 54883 21.6
<8830> 住友不 2.1 105244 103032 4.4 280000 268323 14.6
<2702> マクドナルド 1.6 14305 14079 4.5 49500 47389 27.2
<4186> 東応化 0.2 10538 10520 18.7 41000 34554 22.0
※2024年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース

米株











