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話題株ピックアップ【夕刊】(2):ユシロ、コムシスHD、東レ

■ユシロ化学工業 <5013>  2,184円  +22 円 (+1.0%)  本日終値
 ユシロ化学工業<5013>は堅調。20日取引終了後、10万株(自己株式を除く発行済み株数の0.73%)を上限に、21日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが手掛かりとなった。買い付け価格は20日終値の2162円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、ユシロは21日に買い付けを実施し、9万5000株を取得した。

■コムシスHD <1721>  3,327円  +24 円 (+0.7%)  本日終値
 コムシスホールディングス<1721>が地合い悪のなかで続伸、直近6営業で5日上昇と上値慕いの動きを強め、きょうは一時44円高の3347円まで水準を切り上げた。8月上旬の全体相場の波乱局面を除き、同社株は約半年にわたり3000円台前半のもみ合いを続けてきたが、ボックス上限をブレークする兆しをみせている。電気・通信工事会社大手で、NTTグループを主要顧客としており、強固な収益基盤は強みだ。大型データセンター向け案件の獲得が進み業績も好調に推移し、25年3月期上期(24年4~9月)は営業利益段階で前年同期比16%増の164億4400万円と2ケタ成長を達成した。通期の同利益は前期比2%増の400億円を見込んでいるが保守的で、市場では上振れる可能性が意識されている。株式需給面では、累積売買代金が3200円台後半から上は枯れた状態にあることも注目され、戻り売り圧力が低減するなか上値が軽くなる可能性も。

■東レ <3402>  921.9円  +0.1 円 (+0.0%)  本日終値
 東レ<3402>は続伸。SMBC日興証券が20日付のレポートで同社の投資評価「1(強気)」を据え置き、目標株価を前回の960円から1100円に引き上げたことが材料視されたようだ。レポートでは、25年3月期第2四半期決算について、大規模な自己株式取得、「戦略的プライシング」及び構造改革といった経営施策の進展が強く感じられ、好印象であったと評価。26年3月期にかけても、炭素繊維複合材料の航空機用途の出荷増、経営施策の効果の一段の発現により、高い増益率が期待され、18年3月期以来の最高益更新が可能とみている。

■KADOKAWA <9468>  4,128円  -218 円 (-5.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 KADOKAWA<9468>が大幅反落。同社株を巡っては、19日の取引時間中にロイター通信が、ソニーグループ<6758>がカドカワの買収に向け協議をしていると報じたことを受け、買い注文が殺到。同日はストップ高比例配分となり、翌20日も一時ストップ高に買われた。報道では、交渉が成立すれば数週間以内に契約になるとしている。東京証券取引所は20日、買収に関する不明確な情報が生じているとして、カドカワ株について注意喚起を行っていたが、同日の取引終了後にカドカワはコメントを開示。「当社株式の取得に係る初期的意向表明を受領している」と明らかにした。観測報道を受けて急騰を演じていたとあって、21日のカドカワ株は目先の利益を確定する目的の売りが優勢となっている。

■アドバンテスト <6857>  9,385円  -156 円 (-1.6%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>いずれも売り買い交錯、半導体製造装置関連は強弱観対立のなかもみ合う展開。日本時間早朝に開示された米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算は8~10月期の売上高が前年同期比94%増収となったほか、最終利益も倍増以上の伸びを示し、売上高、利益ともに事前コンセンサスを上回った。いずれも四半期ベースで過去最高を更新し、次世代半導体「ブラックウェル」の貢献により24年11月~25年1月期の売上高見通しも市場予想を上回る好調が見込まれている。ただ、エヌビディアは事前に好決算を株価に織り込まれていた部分もあり、時間外では利益確定の売りに押されている。エヌビディアのGPU向けに半導体テスターを納入するアドテストは、前日までの直近2営業日合計で440円以上水準を切り上げていたこともあり、目先筋の利食いを誘発しているが、押し目買い意欲も活発だ。また、アドテスト同様に生成AI市場の拡大で商機が高まっているディスコは前日に値を下げていたこともあり、底堅い値動きを維持している。

■イワキ <6237>  2,705円  -45 円 (-1.6%)  本日終値
 イワキ<6237>が8日続落。同社は薬液用ケミカルポンプの開発・生産・販売を手掛ける。今月14日に発表した4~9月期連結決算は売上高が前年同期比0.5%増の225億4000万円、営業利益が同1.2%減の27億7100万円だった。大型展示会費用の発生や人件費など販管費の増加が利益面で重荷となった。冴えない決算内容を受けて株価は軟調な展開が続いている。

■カイオム <4583>  150円  +50 円 (+50.0%) ストップ高   本日終値
 カイオム・バイオサイエンス<4583>はストップ高。20日取引終了後、治療用抗体「ヒト化抗CX3CR1抗体」について、旭化成グループの旭化成ファーマとの間で独占的ライセンス契約を締結したと発表した。これに伴い、カイオムは契約一時金として2億円を受領するほか、将来的な開発と販売の進捗に応じてマイルストーンを最大で約248億円受領するという。これを手掛かりに買いを集めた。

■Defコン <4833>  109円  +30 円 (+38.0%) ストップ高   本日終値
 Def consulting<4833>が大幅高。同社は20日取引終了後、Leading Startup Square(東京都江東区)が運営する成果協創型スタートアップコミュニティ(LSS)に加盟したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。LSSは単なるネットワーキングにとどまらず、売り上げ拡大や株価向上、新規事業の創出といった企業価値向上につながる取り組みを参画企業間で相互に連携・コミットし、徹底してROI(投資収益率)の向上に努めることを重視。同社は新たなクライアントや協業パートナーの開拓など、今後の更なる成長を実現するため積極的にコミュニティ内で活動するとしている。

■BTM <5247>  1,567円  +300 円 (+23.7%) ストップ高   本日終値
 BTM<5247>が3日ぶり急反発。同社は20日の取引終了後、AI技術領域に特化した子会社を設立すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。来年1月にAIを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)推進事業を展開する子会社BTMAIZ(東京都渋谷区)を設立する予定。これまで培ってきた人材ネットワークや採用・育成力を活用し、AIエンジニアによる専門集団を組成する。独自のAI領域のシステム開発やソリューションサービスを提供し、AI領域のイノベーターを目指すとしている。

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