今日の為替市場ポイント:米長期金利の伸び悩みを受けてドルは上げ渋る可能性
8日のドル・円は、東京市場では153円37銭から152円55銭まで下落。欧米市場では152円14銭まで下落した後、152円86銭まで反発し、152円60銭で取引終了。本日11日のドル・円は主に152円台で推移か。米長期金利の伸び悩みを受けてドルは上げ渋る可能性がある。
米大統領選でトランプ前大統領が勝利し、減税により企業業績の向上や消費拡大が期待され、米国経済の持続的な成長も予想されている。次回12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では利下げ見送りの可能性があるため、リスク回避的なドル売りがただちに拡大するとの見方は少ないようだ。ただ、日本の通貨当局は為替の動きについて「投機的な動向も含め、極めて高い緊張感を持って注視する」と述べている。1ドル=155円を超えて米ドル高円安が進行した場合、市場参加者の間からは「円安是正を狙った為替介入が実施される可能性がある」との声も聞かれており、為替介入を警戒して短期的にドルの上昇は小幅にとどまりそうだ。
《CS》
提供:フィスコ