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アドバンテストの決算反応に関心が集まる/オープニングコメント


 31日の日本株市場は、売り先行ながら底堅さが意識される相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが91ドル安、ナスダックは104ポイント安だった。民間部門の雇用統計が予想を上回ったほか、7-9月期国内総生産(GDP)も前四半期から伸び鈍化も依然堅調な成長を示したため、ソフトランディング期待から買われる場面もみられた。ただし、見通しが予想を下回ったアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が売られたことで他の半導体株へ売りが広がったほか、スーパー・マイクロ・コンピューターの急落によってAI関連への警戒感が高まったことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の39295円。円相場は1ドル153円20銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。AMDの下げについては前日の時間外取引での下げで織り込まれている状況であろう。ただし、SOX指数は3%超の下落となっていることから、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角には持ち高調整の売りが入りやすい。また、スーパー・マイクロが30%超の急落となったことで、AI関連には利益確定の売りが入りやすいだろう。日経平均株価は3日間で1360円超上昇していることもあり、戻り待ち狙いの売りも意識されそうである。

 一方で、決算発表が本格化するなか、国内ではアドバンテスト<6857>の決算反応が注目されそうである。昨夕発表した2025年3月期第2四半期業績は、売上高、営業利益が中間期としての過去最高額を更新。また、先端プロセス品向けの需要が高まったことから、SoC半導体用試験装置の売上が大幅に増加した。あわせて25年3月期業績予想の上方修正を発表している。株価は最高値を更新するなかで一段高となるようだと、センチメントを明るくさせるだろう。米ハイテク株が弱いなかでアドバンテストが強い動きをみせてくるようだと、売り方も仕掛けづらくなりそうだ。

 米大統領選挙を控えているほか、決算発表が本格化するなかで積極的な買いは手控えられていると考えられるが、押し目狙いの買いが入りやすい。昨日の日経平均株価はマドを空けての上昇となり、一時39400円台を回復した。ボリンジャーバンドの+1σ(39397円)を捉えてきたことで、いったんは利食いが入りやすい水準である。39000円辺りでの底堅さがみられるようだと、押し目買いの動きが強まる可能性もありそうだ。

 なお、昨夕に決算を発表したところでは、アドバンテストのほかゲンキGDC<9828>、エージーピー<9377>、ドライケミ<1909>、カゴメ<2811>、マキタ<6586>、LIXIL<5938>、ウェルネット<2428>、ネットワン<7518>、北陸電力<9505>、アステラス薬<4503>、FDK<6955>などが注目される。
《AK》

 提供:フィスコ

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