アイリック Research Memo(9):2025年6月期も大幅増収増益を予想
■アイリックコーポレーション<7325>の今後の見通し
1. 2025年6月期連結業績予想の概要
2025年6月期の連結業績は、売上高が前期比21.7%増の9,640百万円、営業利益が同41.3%増の700百万円、経常利益が同30.9%増の705百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同20.0%増の422百万円、EBITDAは同38.5%増の1,041百万円と、大幅増収増益で過去最高を見込んでいる。売上面は各セグメントとも伸長し、コスト面では人財投資で人件費等が増加するが、増収効果やストック売上の積み上げ等によって吸収する見込みだ。3か年計画の最終年度、そして創業30周年を迎えることもあり、同社は計画の着実な達成を目指すとしており、好業績が期待できる。
2. セグメント別計画と重点施策
セグメント別売上高の計画は、保険販売事業が前期比23.8%増の5,610百万円(直営店部門が同15.0%増の3,342百万円、法人営業部門・RM部門が同1.2%減の430百万円、LAが同54.5%増の1,838百万円)、ソリューション事業が同7.7%増の2,413百万円(AS部門が同8.9%増の1,413百万円、FC部門が同6.0%増の1,000百万円)、そしてシステム事業が同40.6%増の1,618百万円としている。
保険販売事業は集客強化による既存直営店の伸長に加え、LAの通期連結(2024年6月期は第2四半期から9ヶ月分を連結)や、2024年8月に人生設計より譲り受けた来店型保険ショップ6店舗も寄与する見込みだ。重点施策として、Web広告強化による効率的な集客、コンタクトセンターからの既存顧客に対するアフターフォローコール、即戦力となる経験者人材への積極投資、店舗スタッフへのフォロー体制強化による生産性向上、スクラップアンドビルドなどを推進する。またLAでは訪問販売チャネルの採用強化、教育体制強化による店舗生産性の向上を推進する。
ソリューション事業のAS部門では、大手金融機関向けへの「AS」シリーズ及び「AI-OCR」などの大型案件の取り込み、企業内代理店への職域向け「職域ロボアド」等の拡販、アライアンス強化によるOEMサービスの提供、新規ソリューション(「ASプラットフォーム」等)の開発・拡販、CS(カスタマーサクセス)機能強化による継続率改善などを推進する。FC部門では、効率的なプロモーション実施によるFC店への送客増、新規FC加盟店リクルート活動強化、店舗運営指導強化などを推進する。
システム事業では、システム投資や組織体制強化を継続するとともに、SIerとの協業推進による「スマートOCR」の大型契約受注などを推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《HN》
提供:フィスコ