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円安基調のなかで押し目待ち狙いの買い意欲は強い/オープニングコメント


 3日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるが、押し目買い意欲の強い相場展開が期待される。2日の米国市場はNYダウが39ドル高、ナスダックは14ポイント高だった。予想を上回るADP雇用統計を受けて大幅な利下げ期待が後退し、弱含む場面もみられた。ただし、景気や雇用見通しの改善が安心感につながり、その後は半導体セクターを中心に買い戻す流れとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比915円高の38665円。円相場は1ドル146円50銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まろう。ADP雇用統計を受けて大幅な利下げ観測が後退したほか、昨夕には石破首相と植田日銀総裁が初会談しており、追加の利上げをするような環境にはないとの見解を示したことで、為替市場では1ドル=146円台半ばへと円安が進行している。先週末の総裁選での高市トレードで付けた円安水準を上回ってきたことで、安心感につながりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで37780円を安値にロング優勢の流れとなり、終盤にかけては一時38740円まで買われる場面もみられた。前日の大幅な下落部分をほぼ埋めてきており、売り方の買い戻しの動きが強まりそうである。買い一巡後は次第に膠着感が強まる可能性が高そうだが、円安基調のなかで押し目待ち狙いの買い意欲は強いだろう。中東情勢を巡る地政学リスクの高まりによって積極的な上値追いの動きには向かいづらく、関連する報道によって大きく振らされるリスクはありそうだが、売りは仕掛けづらくなるだろう。

 昨日の日経平均株価は75日線を割り込んで始まり、その後の弱い値動きで200日線を割り込み、25日線水準まで売られた。25日、200日線水準が支持線として意識されるなか、再び75日線を上回ってくるようだと、センチメント改善につながりそうだ。週初の陰線部分(37797-39126円)を埋めてくる動きも意識されてくる可能性も出てきそうである。

 物色としては米国の流れを引き継ぐ形から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇が見込まれる。また、バフェット氏の日本株買いへの思惑から引き続き商社株への物色が意識されやすいほか、円安の流れから輸出関連などへの資金流入も期待されよう。
《AK》

 提供:フィスコ

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