貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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2801 キッコーマン

東証P
1,712.5円
前日比
+34.0
+2.03%
PTS
1,707.5円
09:27 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
26.5 3.31 1.23 3.25
時価総額 16,601億円
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【植木靖男の相場展望】 ─1987年、1993年の経験則から来年初めに高値更新へ進むか


「1987年、1993年の経験則から来年初めに高値更新へ進むか」

●主役は個人、政府の対策に期待したい

 日経平均株価は大暴落を経て現在は反発過程にあるが、先行き不透明感は拭えず、暗闇の中を手探りで進んでいる状況にあるといえる。

 8月5日の4451円安に及ぶ大暴落は、円高進行、米国景気の悪化懸念といった弱気材料もさることながら、売りが売りを呼ぶパニック的な商状、つまり需給主導による崩落であった。結果、1987年のブラックマンデーを超える下げとなった。

 こうした大暴落は、大地震の如く何十年に一度、顕在化する。1987年のブラックマンデー、バブル崩壊後、地価の急落で1993年に起きた大暴落などが記憶に新しい。

 大暴落では常にそうだが、先行きの判断が難しい。今回は、1987年、1993年の2つの大暴落の経験を踏まえて今後の先行きを考えてみたい。

 1987年のブラックマンデーが起きた時、一体どこまで下げたのか、そしてその後どのような展開をみせたのか。ブラックマンデーの暴落では、黄金比率による予測は底値が2万2000円処と出た。実際は2万0513円と1500円ほど下で底入れした。その後の初動の戻りは13%ほどであった。

 1993年の時は、黄金比率で底値は1万5400円と予測されたが、実際は1万5671円とわずか300円弱の違いであり、ほぼ予測通りといえる。その後の戻りは約13%である。

 そして今回、黄金比率では底値は3万0700円処と出た。 実際は3万1150円ほど。今回もほぼ予測通りの底値だ。そして、戻り率は早くも20%を超えている。

 では、過去2回の暴落相場のその後はどう展開したのか。1987年の時は当初の下げが不十分であったために、2回ほど予測底値を下回ったものの、短期で切り返して半年以内に元の高値を更新している。1993年の時も半年以内に高値を更新している。

 この経験則からすれば、今回も10月頃から回復に入り、年末から来年にかけて高値更新の運びとなる可能性があろう。

 そして、1987年の時は、政府が政策的に市場対策を打ち出したことが高値更新の背景にあった。当時の主役は法人投資家であるが、その決算上、評価損を先送りしてよいとの法改正だ。つまり、法人の持ち株売却を阻止することを狙ったのだ。

 ただ今回は、主役は新NISA(少額投資非課税制度)中心の個人投資家である。結局は、景気対策で景気を浮上させるしかないだろう。新NISAの旗を振ったのは政府なのだ。総選挙も近いかもしれない。政府の対策に期待したい。

●ハイテク主導の戻り相場を経て新しい主役が登場へ

 さて、当面の株価はどう展開するのか。底値調べは10月頃まで続くと見ているが、8月5日の底値を下回る局面があれば、突っ込み買いの好機となろう。

 肝となるのは、これまでに世界に流出した巨額の資金を日本に呼び戻せるかにかかっている。その意味ではカギを握るのは円高だ。強い円に引っ張られて資金が戻ってくれば、来年の株価は大きく値上がりするはずである。株式市場の繁閑はマネー次第である。

 ところで当面の物色は、戻り相場となれば、主役はハイテク株だ。4万2000円台の高値示現を演出したのはハイテク株であり、その戻り相場となれば同じハイテク株が主役にならざるを得ない。

 だが、やがて新しい主役を模索する時がくる。おそらく商品市況関連、不動産、小売、運輸、電力などの内需株が台頭しよう。目先的には出遅れの小売りから薬王堂ホールディングス <7679> [東証P]、食品からキッコーマン <2801> [東証P]、機械から三菱化工機 <6331> [東証P]、ハイテクから日本マイクロニクス <6871> [東証P]などに注目したい。

2024年8月16日 記

株探ニュース

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