マイクロアド---3Q累計は増収もサイネージ事業の新サービス収益化遅延やCookie廃止撤回が影響し通期予想を下方修正
マイクロアド<9553>は13日、2024年9月期第3四半期(23年10月-24年6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比2.5%増の103.24億円、営業利益が同56.6%減の3.53億円、経常利益が同59.5%減の3.02億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同48.3%減の2.86億円となった。
データプロダクトサービスは主力事業であるUNIVERSEの成長により、売上高は49.94億円となった。UNIVERSEは、景気の影響を受けづらい「中小顧客」と「大手顧客の直販」のシェアを拡大し、主要なKPIである稼働アカウント数は順調な拡大を実現。売上は前年同四半期比で拡大したが、相対的に粗利率の低いEC業種を中心に売上シェアが拡大したことで売上総利益は減少した。デジタルサイネージサービスは、前期のタクシーサイネージの契約更改による減少影響をドラッグストア等のリテール領域の売上拡大によって補い、前年比では同水準となった。一方、2024年9月期より新たに美容サロン向けのデジタルサイネージサービスとして「OCTAVE」の提供を開始し、2024年度下半期に向けて売上拡大を狙ったが、美容サロンへの専用タブレットの設置作業が計画より難航しており、収益化に遅れが生じている。
コンサルティングサービスの売上高は53.29億円となった。メディア企業に対する広告枠の企画提案や、広告サービスの改善などを行うメディア向けコンサルティングサービスは、前年同四半期比では売上高は拡大したが、提供する広告サービスの変化によって売上総利益は減少した。海外コンサルティングサービスは、中国からの訪日観光客が本格的に増加し始め、インバウンド需要が増加する中で同需要の拡大に向け様々なサービスの提供を新たに開始し、売上、売上総利益ともに拡大している。
2024年9月期通期の業績予想については、同日、業績予想の修正を発表した。売上高が前期比5.7~8.8%増(前回予想比5.6~8.3%減)の136.00~140.00億円、営業利益が同44.8~66.4%減(同38.0~62.3%減)の2.80~4.60億円、経常利益が同45.8~70.2%減(同45.9~70.2%減)の2.20~4.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同34.5~66.4%減(同34.7~66.5%減)の1.90~3.70億円としている。
《SI》
提供:フィスコ