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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6999 KOA

東証P
1,007円
前日比
+9
+0.90%
PTS
996.5円
23:10 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
466 0.48 3.97 14.62
時価総額 408億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】本格的なローテーションが始まるかを見極めたい


本格的なローテーションが始まるかを見極めたい

●出遅れ銘柄を見直す動きも

 年後半相場入りした7月以降、海外ファンドとみられる資金流入が続き、上昇基調を強めていた日経平均株価だが、11日に付けた史上最高値4万2426円をピークに、翌12日は1000円を超す急落となった。急ピッチの上昇に対する過熱感は警戒されていたが、釣瓶落としの急落は、押し目待ち狙いの投資家にとっても不安心理をかき立てられるものであったろう。

 急落の背景には、波乱含みの為替市場の動きがある。6月の米消費者物価指数(CPI)の結果が予想を下回り、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が強まった。これに合わせる形で、政府・日銀の介入観測を伴って11日夜の為替市場では円高が一気に進行した。日米金利差縮小によるポジションの巻き戻しも連想され、翌12日は相場を牽引していた半導体株など日経平均型が売られる一方、バリュー株などTOPIX型の銘柄を買う流れとなった。物色の本格的なローテーションが始まるとの思惑が浮上し、出遅れが目立つ中小型株への物色も強まった。今後もローテーションが続くかは、しばらく見極めが必要となりそうだ。もっとも、VIX指数はボトム圏で依然推移しており、現時点ではリスク回避的な流れにはならないと考えられる。

●活躍が期待される「注目5銘柄」

◆日立建機 <6305> [東証P]
油圧ショベルやホイールローダーなどを手掛ける総合建設機械メーカー。6月27日に、鉱山会社ファースト・クォンタム社のザンビアにあるカンサンシ銅・金鉱山で、超大型のフル電動ダンプトラックの実証試験を開始したと発表。鉱山業界では環境意識の高まりを背景に、鉱山機械の電動化への関心が高まっており、再生可能エネルギーが電源の92%を占めるザンビアでの実証試験により、今後の需要につながることが期待される。株価は6月17日に付けた3994円を安値にリバウンドを継続しており、足もとでは13週移動平均線を上値抵抗線から支持線に変えてきた。

◆テイ・エス テック <7313> [東証P]
ホンダ系の自動車シート部品大手。4月にインド子会社が、マルチ・スズキ・インディア向けの四輪車用シート事業の受注拡大に対応し、新工場の建設を決定した。新工場には新規顧客向け事業を移管する。建設完了は2025年6月を予定。インド市場での生産能力拡大と高効率生産の推進によるコスト競争力の強化により、来期以降の業績寄与が期待される。株価は5月13日に窓を空けて急落し1740円まで売られたが、その後はリバウンド基調にある。足もとでは上値抵抗として機能してきた13週線を上放れてきており、3月22日の年初来高値2060.5円が射程に入ってきた。

◆KOA <6999> [東証P]
固定抵抗器で世界最大手。7月24日~26日に東京ビッグサイトで開催される「TECHNO-FRONTIER2024 電源システム展」に、シャント電流センサや荷重センサ、酸素センサのほか、高電圧検出用デバイダー、耐サージ・耐パルスチップ抵抗器などを出展する。持続可能性と省エネルギーへの貢献をテーマとした製品の出展であり注目されよう。株価は収束する13週、26週線を支持線に変えてきており、上値抵抗として意識される52週線に迫っている。同線をクリアすると、5月高値の1644円を意識したリバウンド基調が強まりそうだ。

◆日本触媒 <4114> [東証P]
アクリル酸で世界2位、 高吸水性樹脂では世界トップの化学メーカー。5月29日にはインドネシア子会社で生産するアクリル酸、アクリル酸エステル、高吸水性樹脂の全製品について国際持続可能性カーボン認証を取得し、製造・販売を開始したと発表。世界的な環境意識が高まるなか、バイオマス製品の需要が増加しており、製品サプライチェーンを通じて塗料や紙おむつなどの環境負荷低減に貢献する。なお、今回の認証品はハラール認証も取得している。株価は6月3日に付けた年初来高値1668円をピークにいったん調整を入れたが、上向きで推移する13週線をサポートに上昇トレンドを維持している。PBRは0.66倍と割安感が意識され、2018年10月の戻り高値2240円処が意識されよう。

◆イビデン <4062> [東証P]
ICパッケージ基板で世界シェアトップ。米インテル<INTC>関連の一角として注目。11日の米国市場でインテルは4%近く下落したものの、AI(人工知能)関連の出遅れとしてボトム水準からリバウンドをみせてきたところである。見直し余地は大きいと考えられ、インテル向けを主力とする同社への波及効果に期待したい。株価は昨年9月高値9285円をピークに調整を続けてきたが、5月14日安値の5134円をボトムに切り返している。26週線を支持線としたリバウンドから52週線を捉えつつあり、同線突破からの一段高に期待したい。

(2024年7月12日 記)

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