リケンNPR Research Memo(3):自動車用エンジン部品関連が主力
■リケンNPR<6209>の事業概要
1. 事業概要
経営統合後のセグメント区分は自動車・産業機械部品事業、配管・建設機材事業、その他(熱エンジニアリング事業、EMC事業、商品等の販売)としている。
自動車・産業機械部品事業の主力製品は、エンジン部品であるピストンリング、バルブシートなどである。自動車エンジン・トランスミッション・駆動・足回り関連の焼結部品・樹脂部品・素形材部品を中心に、産業機械部品や船舶用のエンジン部品なども展開している。
配管・建設機材事業の主力製品は、管継手などの配管機材である。2023年5月にはリケンが配管用継手大手の日本継手を子会社化し、国内配管継手業界トップとなった。
その他としては、独自開発の金属発熱体「パイロマックス(R)」やセラミックス発熱体「パイロマックス・スーパー(R)」の開発・製造・販売及びそれらを活用したヒータユニット・工業炉等の加熱処理まで手掛ける熱エンジニアリング事業、電波暗室等の開発・販売を手掛けるEMC事業などを展開している。2024年2月にはリケンが熱エンジニアリング事業の拡大に向けて、半導体製造装置向け低温領域の中小型ヒータユニットに強みを持つシンワバネスを子会社化した。
2024年3月期の売上高構成比(決算短信ベース)は、自動車・産業機械部品事業が76.5%、配管・建設機材事業が12.3%、その他が11.2%だった。なお、リケン及びNPRの経営統合以前のセグメント別推移を見ると、両社ともピストンリング等の自動車部品関連を主力としていることが窺える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《AS》
提供:フィスコ