フレアス Research Memo(2):訪問マッサージ、看多機、ホスピスなどを展開し療養から看取りまでを支援
■会社概要
1. 会社概要
フレアス<7062>は、訪問マッサージ、看多機、ホスピスなどを展開し高齢者等の療養から看取りまでを支援する総合企業である。経営ビジョンを「全国津々浦々に一人でも多くの方に速やかにフレアスのサービスを提供し、日本の在宅事業を明るくする」としており、医療依存度の高い主に高齢者を対象にした“在宅”にこだわった事業展開に特徴がある。指揮を執るのは、創業者で自らも訪問マッサージの技術を持つ澤登 拓社長である。2000年に山梨県で訪問マッサージ事業を創業し、属人化したサービスが主流の業界でサービスの標準化・均一化に成功し、現在では全国No.1の店舗網(413店、FC店含む)まで拡大している。2019年には東証マザーズ市場に上場し、同年に訪問マッサージのFC展開を本格的に開始した。2022年には看多機事業、2023年にはホスピス事業をそれぞれ開始し、2025年3月期を初年度とする新中期経営計画では、これらの施設系介護サービス事業への先行投資によって次世代の柱として育てる戦略を遂行している。2024年3月末の従業員数は834名、433拠点で展開している。2022年の東証区分見直しにおいてはグロース市場に移行した。
2. 事業内容
主力のマッサージ直営事業では、寝たきり等の理由により歩行困難なため、通院ができず自宅や介護施設において療養生活を余儀なくされている高齢者等に対して、全国85ヶ所の事業所より自宅等を訪問して、主に医療保険制度の適用となるマッサージサービスを提供する。2024年3月期のセグメント売上高は3,525百万円(全社売上高の61.7%)、セグメント利益は999百万円(全社営業利益の104.1%)を占めており、収益貢献が大きい。マッサージFC事業は、全国328ヶ所のFC加盟店に対して、開業支援、開業後の事業運営上の課題等に関する助言、施術研修などを提供する。全社売上高の15.6%、全社営業利益の23.4%である。施設系介護サービス事業は、看多機及びホスピスの運営を行う。全社売上高の15.4%と存在感を増しているが、まだ黒字化に至っていない。その他事業では、訪問看護事業を行うが、事業規模は相対的に小さい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《HN》
提供:フィスコ