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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3915 テラスカイ

東証P
2,033円
前日比
-17
-0.83%
PTS
2,033円
17:25 06/28
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
46.5 2.36 4.26
時価総額 263億円
比較される銘柄
NESIC, 
アイネット, 
オプティム
決算発表予定日

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テラスカイ Research Memo(5):クラウドプラットフォームの導入支援で国内トップクラスの実績と人材を持つ


■クラウド市場の動向と事業内容

3. 強みと課題
テラスカイ<3915>の強みは大きく2つにまとめられる。第1に、クラウド創成期から市場に参入して積み重ねてきた導入実績により蓄積された豊富なノウハウと人材である。2024年2月末時点のクラウド導入実績は同社単体で7,000件超、グループ全体では18,000件超と業界トップクラスを誇り、また、事業の中核をなすSalesforceの認定資格取得数もグループで延べ3,500人弱と国内ではアクセンチュアに次ぐ2番手に位置しており、3番手以下を大きく引き離している状況にある。同社によれば、2024年4月時点において国内におけるSalesforceの技術系の最上位資格となる認定テクニカルアーキテクト取得者が19名中5名(国内1位)となっている。

技術認定資格取得者数は受注能力にほぼ比例するため、同社がSalesforceの開発・導入支援で国内トップクラスの実績及び能力を持っていると言っても過言ではない。同社ではエンジニアの入社後は、こうした認定資格の取得を目指すためオリジナルカリキュラムによる教育・研修を数ヶ月間行い、資格を取得したのちに実戦部隊として現場に投入している。人材育成は企業が成長していくためのコア・コンピタンスとして位置付けており、成長の原動力となっている。

また、BeeXにおいても業界に先駆けてSAPシステムのクラウド移行支援を手掛けてきたことから、同分野でトップの実績を持つ。SAPシステムをクラウドに移行するためには、SAPシステムのインフラレイヤーの技術力だけでなく、AWSなどのクラウドプラットフォームに関する技術力が必要であり、両方の技術者を揃えている会社は少なくBeeXの強みとなっている。2019年にはAWSの「Well-Architectedパートナー」※1に認定されたほか、2022年3月にはAWSのグローバルパートナープログラム「AWSパートナーネットワーク(APN)」の「AWS移行コンピテンシー」※2に、2024年2月には「APN」の最上位レベルとなる「AWSプレミアティアサービスパートナー」※3に認定されている。

※1 顧客のAWS環境の問題を解決するための高いスキルと専門知識を有し、シームレスにAWS上でソリューションを提供できると認められたAPNパートナー。
※2 APNのなかでも、既存オンプレミス環境からAWS環境への移行スキルや移行後の運用管理など、移行に関する一連の技術力が優れているパートナーであることを、第三者監査法人の監査によりAWSが認定するプログラム。
※3 APNのなかでもAWSワークロードの設計、構築、移行、管理において高い専門知識を有し、多数の顧客の事業拡大に貢献したパートナーが認定されるもので、BeeXは国内15社目の認定取得となる。


第2の強みとしては、SalesforceやAWS、GCP、Microsoft Azureなど複数のクラウドプラットフォームをグループでカバレッジしている点が挙げられる。大企業ではオンプレミスも含めて複数のプラットフォームを利用しているケースが多く、マルチ・クラウドプラットフォームに対応できる技術力・ノウハウをグループで有していることで受注機会も増大し、高成長を継続している一因と考えられる。

一方、課題としては旺盛な需要に対応していくためのエンジニアの採用・育成が挙げられる。クラウドサービス市場の高成長が続くなか、今なお技術者不足が続いている状況にある。同社ではこうした課題を解決するために2023年2月期に社員寮(マンション1棟)を整備したほか、2024年春に秋田市や松江市でサテライト拠点を開設し、地方人材の採用強化を進めている。また、2023年は企業のブランド力向上を目的としたテレビCMの放映も実施した。クラウド技術者の派遣・紹介事業を行うテラスカイ・テクノロジーズを2021年に新設したのも、人材不足を解消するための戦略の1つとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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