デリカフHD Research Memo(5):新工場建設に係る借入増で自己資本比率はやや悪化するも30%台は維持
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
デリカフーズホールディングス<3392>の2024年3月期末の資産合計は前期末比3,981百万円増加の28,848百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は新工場(大阪FSセンター)建設費用の支払いで現金及び預金が1,252百万円減少した一方で、売掛金が1,076百万円増加したほか、その他の流動資産が増加した。なお、3月末が休日だった影響により、売掛金で7億円程度の増加要因となっている。固定資産は、新工場建設に伴い有形固定資産が2,791百万円増加したほか、投資有価証券が212百万円増加した。
負債合計は前期末比2,946百万円増加の20,097百万円となった。新工場建設資金の借入れで有利子負債が2,202百万円増加したほか、買掛金が224百万円、資産除去債務が204百万円増加した。純資産合計は同1,035百万円増加の8,750百万円となった。利益剰余金が883百万円、その他有価証券評価差額金が160百万円それぞれ増加した。
経営指標では、有利子負債の増加により自己資本比率が前期末比0.7ポイント低下したものの、30%台は維持した。ネットDEレシオは1.09倍と目安とする1.0倍を若干上回ったが、大型の資金需要も一巡することから今後は収益の拡大によって徐々に改善していくものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ