ジェイ・イー・ティ:半導体洗浄装置メーカー、細やかなカスタマイズが可能
ジェイ・イー・ティ<6228>は半導体洗浄装置の製造販売を主力とする。2009年に破綻したエス・イー・エス岡山工場を譲り受け、現在は韓国ゼウス傘下となっている。
半導体洗浄装置は、バッチ方式と枚葉式があるが、同社洗浄装置のうち9割はバッチ式となっている。バッチ式は枚葉式と比較して時間当たりのウエハ処理枚数が多いなどのメリットがある。半導体洗浄装置の競合としては東京エレクトロンやSCREENホールディングスなどがあげられる。これら大手が標準機を世界に広く販売しているのに対し、同社が開発した半導体洗浄装置は、顧客の要求仕様に合わせて細やかなカスタマイズが可能という点で、他社のカスタマイズの自由度の低い洗浄装置とは一線を画している。また同社販売先の多くが韓国、中国、台湾の半導体メーカーとなっている。
24年12月期業績については売上高で前期比2.8%増の25,680百万円、営業利益で同4.8%増の2,740百万円を計画している。今期業績については、前期比ほぼ横ばいの水準であるが、市場では世界的に半導体メーカーの設備投資に伴う需要が今年秋から来年に向けて増加してくるとの見方があり、これが膨らんでくれば来期業績への期待は高まろう。またこれまでは韓国、中国、台湾の顧客を軸に事業を展開していたが、日米で営業体制を強化しており、また来期以降新製品の投入増加も期待され、これらが成長をけん引すると思われる。
《NH》
提供:フィスコ